「クルマのカスタムはモノづくりです。割合にすれば苦しみが9、喜びは1ほど」【1】1960年式 カローラ 4ドア デラックス

オーバーフェンダーも自然な仕上がり。フロントは叩き出し、リアは鉄板加工で、オーバーサイズ化されている。出幅はF:約10mm、R:約30mm

       
旧車が好きでも、あこがれの旧車を手に入れるのはハードルが高い。この初代カローラのオーナーも、当初は2代目、欲をいえばレビンが希望だった。
だが、今のカローラへの思いは、レビンをはるかに超えている。今回は、国民的大衆車をベースに自分スタイルを追うカローラを紹介する。

【類は友を呼ぶ 1960年式 カローラ 4ドア デラックス Vol.1】

 社会人になり、就いた仕事はクルマの板金職人。そして趣味は旧車のカスタム。この初代カローラのオーナーは、仕事先でも家に帰っても、一年365日のほとんどを、クルマの修理やカスタムをして過ごす。さぞかし年季の入ったクルマ好きで、生まれながらにしてクルマをいじることが好きでしかたない人だろうと思いきや、実はそうでもないらしい。プライベートだけでなく職場でも、作業するのが辛くて投げ出したくなることが、しょっちゅうあるのだとか。

「クルマのカスタムはモノづくりです。割合にすれば苦しみが9、喜びは1ほど。ほとんどシンドイことばかりですわ。特に旧車は、予期せぬトラブルが多いから大変です」

それでも続けられているのは、完成した時の喜びがものすごく大きいから。

>> 【画像26枚】ホイールはクラシカルなマルチピースデザインだがメーカー不明のお気に入りなど



>> フェンダーミラーは510ブルーバードの純正。クラシカルなスポーツにはこれが一番と採用した。





>> マフラーは自作のワンオフ品。フォルクスワーゲンのほか、さまざまな車種用を組み合わせて仕上げた苦心の作だ。


1960年式 カローラ 4ドア デラックス(KE11)

SPECIFICATIONS 諸元
エクステリア:ボディフルレストア、前後バンパーレス、オーバーフェンダー仕様、510ブルーバード用フェンダーミラー 
エンジン:3K型、加工カム、強化バルブ 
︎吸排気系:ウエーバー40DCOE(イタリー製)、ワンオフマフラー 
︎点火系:フルトラ仕様、永井電子機器ウルトラプラグコード 
駆動系:純正加工軽量フライホイール 
サスペンション:(F)純正加工車高調(バネレート8kg / mm)ピロアッパーマウント自作 (R)純正加工 
タイヤ:グッドイヤー (F)155 / 60R13(R)165 / 60R13 
ホイール:Migu(F)13×7J (R)13×8J 
インテリア:ナルディ製φ320mmステアリング、追加タコメーター

【2】に続く

初出:ノスタルジックスピード vol.022 2019年11月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1960年式 カローラ 4ドア デラックス(全4記事)

関連記事:類は友を呼ぶ

関連記事:カローラ

text : ISAO KATSUMORI(ZOO)/勝森勇夫(ズー) photo : RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS)/清水良太郎(フォックス ブックス)

RECOMMENDED

RELATED

RANKING