いぶし銀カローラ【1】迫力をかもし出すオーバーフェンダーに見合うパンチのあるエンジンを|1979年式 トヨタ カローラ GT

元々はリアのみワイド化されていたがバランスが悪いと1年ほど前にフロントも拡大。ノーマル風が好きなのであとはオリジナルを尊重する。ホイールはTE37Vの15インチ

       
普通のひとには「ただの古いファミリーセダン」にしか見えなくもないカローラGT。いわずと知れた昭和を代表する大衆車だ。
しかし、その正体は500㎰以上を出力する強心臓を積み込んだモンスター。そのギャップがたまらない!!

【1979年式 トヨタ カローラ GT Vol.1】

 悪そうなのに実はやさしい、優等生っぽいのに遊び人。ひとは頭で思い描く姿と異なる表情を見せられると、そのギャップにやられてしまいがち。

 このTE71カローラGTがまさにいい例だ。ツインカムヘッドの2T‐G型を搭載するホットグレード。しかもカローラの名を冠した最後のFRモデルにもかかわらず、脚光を浴びることは少なかった。正直な話、取材先であるダディモーターワークスを訪れた際、なぜこのカローラが掲載車両に選ばれたのだろう? と頭のなかにハテナマークが飛び交ったほど。

 確かに鉄板叩き出しのオーバーフェンダーは妙な迫力をかもし出しているし、そこに収まるTE37Vの15インチもいい感じのツライチ具合で収まっている。それにしてもこのコーナーで取り上げるのは少々パンチに欠けるのではないか……と感じたのだ。

>>【画像30枚】3S-GTE型+GT3037Sタービンで500㎰以上。モンスター級の加速を秘めたエンジンパワーなど



4代目カローラの最上位グレードとなるGTには最高出力115㎰を発揮するインジェクション仕様の2T-GEU型が搭載された。





いぶし銀のオーラを発するコンパクトセダン、心臓部には3S-GTE型フルチューンを搭載!!

1979年式 トヨタ カローラ GT (TE71)


SPECIFICATION. 諸元
■エクステリア:後期純正バンパー、前後フェンダーたたき出し、砲弾型ミラー
■エンジン:3S-GTE型改2.2L仕様、HKS製272度ハイカム、TODA製2.2Lキット(鍛造ピストン、H断面コンロッド)、ギャレット製GT3037Sタービン、ワンオフパイピング、エンジンマウント(ワンオフ加工)
■点火系:アルテッツァ用ダイレクトイグニッション、フルコン制御(Dジェトロ化)
■燃料系:大容量インジェクター、強化燃料ポンプ、コレクタータンク
■吸排気系:ワンオフ・サージタンク、φ80mm大径スロットル、ワンオフエキマニ、オリジナルφ60mmデュアルマフラー
■冷却系:ブリッツ製3層インタークーラー/オイルクーラー、アルミ製ラジエーター、12インチ電動ファン×2
■駆動系:アルテッツァ用純正6MT移植、OS技研製カーボントリプルプレートクラッチ、7.5インチデフキャリア
■サスペンション:ブリッツ製車高調、クスコ製テンションロッドブラケット
■ブレーキ:(F)マツダ純正FD3S用キャリパー (R)ディスクブレーキ化
■インテリア:マッハステアリング、日本精機Defi製追加メーター(水温、油温、油圧、燃圧、ブースト圧、エンジン回転)、APEX製REV/スピードメーター、ブリッツ製ブーストコントローラー、ワンオフメーターパネル、JZA80前期用オドメーター移植、レカロ製RS-Gスーパーシュタルク×2
■タイヤ:ダンロップ ディレッツァZⅢ (F)195/50R15 (R)205/50R15
■ホイール:レイズ ボルクレーシングTE37V (F)15×8J (R)15×8.5J


【2】に続く

初出:ノスタルジックスピード 2018年11月号 vol.018
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1979年式 トヨタ カローラ GT(全4記事)

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text : AKIO SATO/佐藤アキオ photo : RYOTA SATO(SAKKAS)/佐藤亮太(サッカス)

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