ハイパワーと優雅な走りを両立する高級サルーン|1990年式 マツダ ルーチェ 4ドアハードトップ 13Bロータリーターボ ロイヤルクラシック【2】

1980年代を感じさせるサイドガーニッシュは4ドアハードトップだけに装備。88年9月のマイナーチェンジで、コンビランプのデザインが小変更された

       
【3】へ続く

【孤高のロータリーエンジン マツダ ルーチェ 4ドアハードトップ 13Bロータリーターボ ロイヤルクラシック vol.2】

高級サルーンらしい上質な走りを生み出すのが、前輪を後方からしっかりと支えるコンプレッションロッド付きのフロントストラットサスペンションと、マツダ独自トーコントロール機構を備えるリアE型マルチリンクサスペンション。

これにより、大きなショックを確実に吸収するとともに細かな振動を抑え込み、滑らかで重厚感のある乗り味を実現。合わせて、優れた直進安定性や走行性能も手に入れた。また、コンピューター解析やレーザーによる強度測定といったハイテクを駆使したスーパーモノコックボディと、新開発のHCプラットフォームも、これらの走りに大きく貢献していることを付け加えておこう。

エンジンは、マツダ初のV型6気筒となる2LJF型の自然吸気とターボのほか、先にデビューしたFC3Sと同じ13B型ターボを搭載。なかでも13B型ターボは、シャープなレスポンスを実現するダイレクトタイプの空冷式インタークーラーと全域で最適な過給を行うツインスクロールターボの組み合わせにより、スムーズかつハイパワーを実現。その一方で、ロータリーのメリットである高い静粛性や低振動を生かし、高級車らしい優雅な走りも味わわせてくれる。

【画像17枚】ゆったりとしたサイズで、左右独立電動リクライニング機構付き。フロント同様、シートヒーターも備わるリアシート


>>13B型ターボは全域で最適な過給を行う独自のツインスクロールターボを採用。モーターのようにスムーズながら、強烈な加速感を味わわせてくれる。


>>ダンパーの利きを電子的に制御して、快適な乗り心地を保つ「電子制御サスペンションA.A.S.」が標準装備。ショックアブソーバー上部に、そのためのユニットが装着されている。


>>シャープなレスポンスを実現するダイレクトタイプ・インタークーラーは、エンジンの真上にレイアウトされる。

1990年式 ルーチェ 4ドアハードトップ 13B ロータリーターボ ロイヤルクラシック(HC3S)

全長×全幅×全高(mm) 4690×1695×1395
ホイールベース(mm)  2710
トレッド前/後(mm) 1440/1450
車両重量(kg)  1480
エンジン型式  13B型
エンジン種類 2ローター・ロータリーターボ
総排気量(cc) 654×2
圧縮比8.5:1
最高出力(ps/rpm) 180/6500
最大トルク(kg-m/rpm) 25.0/3500
燃料タンク(L) 70
変速比 1速2.841/2速1.541/3速1.000/
4速0.720//後退2.400
最終減速比 4.100
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/マルチリンク
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 195/65R15(前後とも)
発売当時価格 360.3万円

【3】へ続く

初出:ハチマルヒーロー 2016年11月号 Vol.38
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1990年式 マツダ ルーチェ 4ドアハードトップ 13Bロータリーターボ ロイヤルクラシック (全3記事)

関連記事:孤高のロータリーエンジン

関連記事:マツダ

text:Rino Creative/リノクリエイティブ photo:Yoshitaka Takahara/高原義卓

RECOMMENDED

RELATED

RANKING