車名長っ! イタリア語で「輝き」モダンで美しいセダン、その最後のモデル|1990年式 マツダ ルーチェ 4ドアハードトップ 13Bロータリーターボ ロイヤルクラシック【1】

シンプルながら存在感のあるマスク。ちなみに3ℓモデルは、前後のバンパーが大型化されて全長が130㎜長くなっている

       
【孤高のロータリーエンジン 1990年式 マツダ ルーチェ 4ドアハードトップ 13Bロータリーターボ ロイヤルクラシック vol.1】

長きに渡ってマツダのフラッグシップを担ってきたルーチェ。その歴史は古く、初代が登場したのは1966年のこと。イタリア語で「光」や「輝き」を意味する車名にふさわしい、モダンで美しいスタイリングのセダンだった。それから20年後の86年9月、ルーチェ最後のモデルとなる5代目のHC型がデビューした。

4代目はコスモとシャシーを共有する兄弟車だったが、このHC型では再び独自の高級車路線へ転換。サルーンらしい重厚感と存在感を持ち合わせるボディは、直接のライバルとなるクラウンやセドリック/グロリアに対抗するべく、5ナンバーフルサイズにまで拡大。スタイリッシュな4ドアハードトップのほか、プレスドアの4ドアセダンもラインナップされていた。

そして、高級サルーンらしい上質な走りを生み出すのが、前輪を後方からしっかりと支えるコンプレッションロッド付きのフロントストラットサスペンションと、マツダ独自トーコントロール機構を備えるリアE型マルチリンクサスペンション。これにより、大きなショックを確実に吸収するとともに細かな振動を抑え込み、滑らかで重厚感のある乗り味を実現。

【画像17枚】長きにわたってマツダのフラッグシップを担ってきたルーチェの最後のモデル。ロイヤルクラシックはデジタルメーター仕様。タコの右側にはA.A.S.の状態を示すインジケーターが配される


>>1986年9月、ルーチェ最後のモデルとなる5代目のHC型がデビューした。


>>エンブレムは、車名の「光」や「輝き」を表現したデザイン。ちなみにこのエンブレム、前期ではボンネット先端に付いていた。


>>フロントフェンダー後方には「ROTARY TURBO」のエンブレム。V6が主力グレードだっただけに、13B型搭載車は希少な存在だ。

1990年式 ルーチェ 4ドアハードトップ 13B ロータリーターボ ロイヤルクラシック(HC3S)

全長×全幅×全高(mm) 4690×1695×1395
ホイールベース(mm)  2710
トレッド前/後(mm) 1440/1450
車両重量(kg)  1480
エンジン型式  13B型
エンジン種類 2ローター・ロータリーターボ
総排気量(cc) 654×2
圧縮比8.5:1
最高出力(ps/rpm) 180/6500
最大トルク(kg-m/rpm) 25.0/3500
燃料タンク(L) 70
変速比 1速2.841/2速1.541/3速1.000/
4速0.720//後退2.400
最終減速比 4.100
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/マルチリンク
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 195/65R15(前後とも)
発売当時価格 360.3万円

【2】へ続く

初出:ハチマルヒーロー 2016年11月号 Vol.38
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1990年式 マツダ ルーチェ 4ドアハードトップ 13Bロータリーターボ ロイヤルクラシック (全3記事)

関連記事:孤高のロータリーエンジン

関連記事:マツダ

text:Rino Creative/リノクリエイティブ photo:Yoshitaka Takahara/高原義卓

RECOMMENDED

RELATED

RANKING