600台限定×2回リリースされたアンフィニIII【1】1990年式 マツダ サバンナ RX-7 アンフィニ

ホイールはアンフィニⅠから継続して装着されるBBS製の鍛造品。アンフィニⅢから16インチが採用された

       
【 1990年式 マツダ サバンナ RX-7 アンフィニ Vol.1】

 世界で唯一ロータリーエンジンの量産化に成功したマツダにおいて、ピュアスポーツカーとして長らく愛されてきたサバンナRX-7。とくに2代目となるFC3Sは、「プアマンズ・ポルシェ」や「広島ポルシェ」などと揶揄されることもあったが、生産終了から四半世紀経った今でも多くのファンに愛されている、国産スポーツカーの代名詞である。

 そのFC3Sは、5ナンバーサイズに収まる手頃な大きさのボディやスポーツカーならではのスタイリング、オン・ザ・レールのハンドリングを実現するトーコントロール機能付きリアマルチリンクサスペンションなど注目点は多い。が、最大の見どころはやはりエンジン。搭載される13B型は排気量654cc×2の2ローター・ロータリーで、優れたレスポンスとハイパワーを両立するツインスクロールターボを採用し、空冷式インタークーラーも装備。さらに、クロームモリブデンメッキを施して剛性と耐久性を向上させたローターハウジングや、従来の13B型よりもリブの肉厚を薄くして軽量化されたローターなどを採用し、185ps/25.0kg-mというスペックを実現した。

 そして1989年のマイナーチェンジでは、圧縮比アップやエンジン内部パーツの軽量化、完全独立式のインディペンデント・ツインスクロールターボの採用などにより、205ps/27.5kg-mまでアップ。より高いパフォーマンスを手に入れたのだ。

 その後期型をベースとするアンフィニ、アンフィニIIIが登場した。


>> 【画像19枚】アンフィニⅢで登場したシェイドグリーンをまとったリアビューなど。1989年のマイナーチェンジでコンビランプは丸型に、リアスポイラーはフローティングタイプに変更された





>> 最近のクルマと比べると、ボディは非常にコンパクト。この個体はブリッツ製のZZ-R車高調を装着し、よりスポーティーなスタイルに変身。





>> インタークーラーへ走行風を積極的に導くエアインテーク。輸出仕様では自然吸気モデルもあったため、フラットボンネットも存在する。






>> リトラクタブルライトこそ、若者をとりこにしたスポーツカーの証。この個体は輸出用のパッシングレンズを装着している。





1990年式 マツダ サバンナ RX-7 アンフィニ(FC3S)

SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4335×1690×1270
ホイールベース(mm)  2430
トレッド前/後(mm) 1450 / 1440
車両重量(kg)  1230
エンジン型式  13B型
エンジン種類 2ローター・ロータリ―ターボ
総排気量(cc) 654×2
圧縮比 9.0:1
最高出力(ps / rpm) 215 / 6500
最大トルク(kg-m / rpm) 28.0 / 4000
燃料タンク(L) 70
変速比 1速 3.483 / 2速 2.015 / 3速 1.391 /
4速 1.000 / 5速 0.762 / 後退 3.288
最終減速比 4.300
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット / マルチリンク
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 205 / 55R16(前後とも)
発売当時価格 271.4万円


【2】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2016年 7月号 vol.36
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1990年式 マツダ サバンナ RX-7 アンフィニ(全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : KAZUHISA MASUDA/益田和久

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