まさにバブルの申し子!  高性能エンジンに豪華な内装が施されたスペシャリティーカー|1990年式 ユーノスコスモ 20B タイプE CCS【1】

イグニッションのON/OFFに連動してステアリングが自動でチルト。乗降性を高める。タイプEの20B型搭載車専用装備

       
【孤高のロータリーエンジン 1990年式 マツダ ユーノスコスモ 20B タイプE CCS vol.1】

マツダにとって、「コスモ」の名はRX-7以上に特別な存在だ。1967年に世界初のタンデム・ツインローターエンジンを搭載した初代のコスモスポーツが誕生して以来、75年に登場した2代目コスモ、世界初のロータリーターボエンジン搭載車の3代目と、コスモはマツダのアイコンとして重要な役割を担ってきた。そして、90年に登場した4代目がユーノスコスモで、このモデルもマツダの意欲作となった。

ルーチェと兄弟車となったことや多様化するニーズに応えるべく、3代目は4ドアハードトップおよびセダンがラインナップされた。効率化や時代の流れに乗った結果なので、その判断は間違いではないだろう。

しかし、「コスモらしさ」が希薄になってしまったのも事実だ。では、コスモらしさとは何か。それは「スペシャリティーカーであること」にほかならない。そこで4代目は原点回帰、「初代コスモスポーツの復活」をテーマに開発が進められた。とはいっても、それはカタチやデザインを真似るのではなく、初代のようにその時代で最高のロータリー・スペシャリティーカーを作ることであった。

【画像18枚】ローターをモチーフにしたホーンボタンが特徴的。センターパッドには右にオーディオ、左にエアコンの操作スイッチが備わる


>>4代目は原点回帰、「初代コスモスポーツの復活」をテーマに開発が進められた。


>>ホイールももちろん純正。ラグジュアリーなタイプEは15インチ、スポーティーなタイプSは16インチが標準サイズ。


>>20B型搭載車と13B型搭載車で大きく異なるのがマフラー。13B型は左右1本ずつの2本出しだが、20B型は左右2本ずつの4本出しとなる。



ユーノスコスモ 20B タイプE CCS(JCESE)

全長×全幅×全高 4815×1795×1305mm
ホイールベース 2750mm
トレッド前/後 1520/1510mm
車両重量 1640kg
エンジン型式 20B-REW型
エンジン種類 3ローター・ロータリーツインターボ
総排気量 654×3cc
圧縮比 9.0:1
最高出力 280/6500ps/rpm
最大トルク41.0/ 3000kg-m/rpm
燃料タンク85L
変速比 1速2.784/2速1.544/3速1.000/4速0.694/後退2.275
最終減速比 3.909
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ダブルウイッシュボーン/マルチリンク
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 215/60R15(前後とも)
発売当時価格 530.0万円


【2】へ続く

初出:ハチマルヒーロー 2016年11月号 Vol.38
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1990年式 マツダ ユーノスコスモ 20B タイプE CCS(全3記事)

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text:Rino Creative/リノクリエイティブ photo:Satoshi Kamimura/神村 聖

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