新デザインの15インチアルミホイールは1本あたり1.3㎏の軽量化! エンジン、シャシー、エクステリアの進化によってさらなる魅力を得たFC3S|1990年式 マツダ サバンナRX-7 GT-X【2】

後期ではボディカラーを一新し、新たにカラードモールを採用。サイドエアダムスカートは、GT-Xだけに装着されるアイテムだ

       
【孤高のロータリーエンジン 1990年式 マツダ サバンナRX-7 GT-X vol.2】

 強力になったエンジンに合わせてシャシーにも手が加えられた。GT-Xには、オイルの粘性を利用して差動制限力を発生させるビスカスLSDを新採用。また、一部グレードにはアンフィニタイプ・シングルモードダンパーを装備。

 これは、アンフィニ用に開発されたダンパーをチューンしたもので、スムーズかつ安定したロールフィーリングと、フラットな乗り味を両立。加えて、スタビライザーとボディの接点にボールジョイントを用い、乗り心地の低下を招くことなくロールの抑制を可能にした。

 そして、新デザインの15インチアルミホイールは1本あたり1.3㎏の軽量化を実現し、バネ下重量の軽減に大きく貢献している。

 ここまでは走りに関する部分の大まかな改良点だが、内外装にも手が加えられている。エクステリアは、フォグランプ内蔵フロントバンパーや丸型3連リアコンビランプなどを採用し、従来はブラックだったモール類はボディ同色に変更。インテリアでは、フロントシートやステアリングの意匠が改められ、センターコンソールの形状も微妙に変更された。

 こうして、パワーアップしたエンジン、熟成したシャシー、スタイリッシュさを増したエクステリアでより魅力を増したFC3Sの人気は再び急上昇。そして、クーペモデルは1991年まで生産され、その後をFD3Sに託した。

【画像18枚】マイナーチェンジによって魅力が増したFS3Sは再び人気が上昇。その後FD3Sに世代交代した


>>マフラーはフジツボのレガリスRを装着。乾いたロータリーサウンドはスポーティーだがうるさ過ぎず、オールステンレスのルックスもgood。


>>今から四半世紀以上も前の個体だけに、ゴム類の劣化は必至。この個体はウエザーストリップもすべて新品に交換済みだ。


>>深リムが現代のクルマにはない雰囲気を漂わせるホイールは、SSRリバースメッシュ。写真では見えないが、フロントブレーキのキャリパーはFD3S純正を流用装着している。




サバンナRX-7 GT-X(FC3S)

全長×全幅×全高 4335×1690×1270mm
ホイールベース 2430mm
トレッド前/後 1450/1410mm
車両重量 1250kg
エンジン型式 13B型
エンジン種類 2ローター・ロータリーターボ
総排気量 654×2cc
圧縮比9.0:1
最高出力 205/6500ps
最大トルク27.5/3500kg-m/rpm 
燃料タンク 70L
変速比 1速3.483/2速2.015/3速1.391/
4速1.000/5速0.806/後退3.288
最終減速比 4.100
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/マルチリンク
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 205/60R15(前後とも)
発売当時価格 248.6万円




【3】へ続く

初出:ハチマルヒーロー 2016年11月号 Vol.38
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1990年式 マツダ サバンナRX-7 GT-X(全3記事)

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text:Rino Creative/リノクリエイティブ photo:Motosuke Fujii(Salute)/藤井元輔(サルーテ) cooperation Total seven/トータルセブン

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