豊富な「攻め」のバリエーション。A型 with 東名サニー、ワークスヘッド、オプションヘッド、ターボチューン、メカチューン|珠玉のOHVユニット A型チューンの真髄に迫る

東名サニー、ワークスヘッド、オプションヘッド、ターボチューン、メカチューン。多種多様なA型チューンドたち

       
【 A型チューンの真髄に迫る】

TSレース全盛の頃、A型エンジンのチューニングはすさまじい勢いで進化をとげた。オーソドックスで古典的な4気筒OHVエンジンながら、1万rpmオーバーの高回転を可能とし、パワーも150psオーバーに達していたという。そんなA型エンジンのチューニングは、今でも魅力的なもので、数多くのチューナーやプライベーターが腕を振るっている。当時のスペックを忠実に守りつつも、レーシングエンジンとしてもう一歩先を追求するものもいれば、高回転志向ではなく、ターボでパワーアップを狙うチューナーもいる。もちろん、ストリートやサーキットで楽しむためにサニーを選ぶオーナーも数多い。今回は、多種多様なA型チューンドやマニアックなパーツなどを紹介しつつ、サニーライフを楽しむオーナーにスポットをあてる!


【画像26枚】多種多様なA型チューンドたち


1972年式 日産 サニー クーペ GL :A12型改1303㏄+WEBER 45DCOE9

TSレースの舞台で圧倒的な存在感を放ったサニー。その先駆者ともいえるのが、「トランズ・ニックス第一戦富士100キロ・レース」で鮮烈なデビューを飾った東名自動車(現東名パワード)のB110である。A型チューンの礎を築いた1台といっても過言ではない。そして伝説は今もこの復刻マシンへと受け継がれている。その全ぼうを紹介していこう。


日産 サニー クーペ :A12A型改+ワークスヘッド+クーゲルフィッシャー&スライドバルブ

岡山県倉敷市で、当時はドライバーとしてレースに参戦し、現在もステアリングを握りながら、プライベートチューナーとしてA型エンジンのチューニングを行なっているオーナー。サニーユーザーの間では、かなり有名な存在だ。現在も、速くしたい一心でチューンナップを続けて進化するB310は、エンジンはもちろん、ボディからブレーキまで、そのスペックはとてもプライベーターが仕上げたものとは思えない。


1979年式 日産 サニー 1400 セダン SGX-E :A14型改+TD04H TURBO

310サニーに乗り、A型の魅力にとりつかれて早25年。もうオーナーと離れることのできなくなった「相棒」は、キャブ、インジェクションのチューンを経て、ついにターボへと進化した。A型らしからぬ強烈な加速を携え、まだまだサニーは進化をやめない!


1981年式 日産 サニー クーペ SGX-E:A15型改1487㏄+WEBER 45DCOE9

オーナーが青春時代に思い描いた夢を具現化すべくチューンナップされたこのB310。旧車オーナーの悩みの種でもあるボディは、購入後すぐにフルレストア。と同時にFRPパーツで武装することで、ボディを大幅に軽量化。同じくウエーバーの装着兼レストアをメインにチューンされたA15型エンジンは、圧縮比向上によりトルクとパワーを適度に追求した仕様。ストリートで使いやすく、サーキットでも遊べる万能マシンへと進化をとげた!


1979年式 日産 サニー 2ドア セダン 1400:A14型改1508㏄+SOLEX 44PHH

日産を代表する大衆車としてトヨタ・カローラとしれつな販売競争を繰り広げたサニー。多様化するニーズにこたえるべく、ボディ形状についてもさまざまなタイプが用意された。ここで紹介するのは、スポーティーなフォルムと快適性を両立させた2ドアセダン。異色ともいえるこのB310セダンの丸目、初期型モデルをフィーチャーする。



初出:ノスタルジックスピード vol.019 2019年2月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

A型チューンの真髄に迫る


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text : DAISUKE ISHIKAWA / ISAO KATSUMORI(ZOO) / AKIO SATO(rsf) / SHINYA KUSHIURA photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE) / RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS) / RYOTA SATO(SAKKAS)

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