何度もエンジン&ミッションを組み替えつつ、異色の2ドアセダンでサーキット走行を楽しむ!【1】1979年式 日産 サニー 2ドア セダン 1400

昨年末に走行会でブローをさせたというA14型改。インマニガスケットが抜けて空燃比が薄くなりピストンがタナ落ちした。そこで亀有φ79mmピストンを使って腰下を1から作り直したとか。圧縮比は11.5としている

       
日産を代表する大衆車としてトヨタ・カローラとしれつな販売競争を繰り広げたサニー。多様化するニーズにこたえるべく、ボディ形状についてもさまざまなタイプが用意された。ここで紹介するのは、スポーティーなフォルムと快適性を両立させた2ドアセダン。異色ともいえるこのB310セダンの丸目、初期型モデルをフィーチャーする。


【珠玉のOHVユニット A型チューンの真髄に迫る 1979年式 日産 サニー 2ドア セダン 1400 Vol.1】

 きっちり調律されたA型チューンドは、なぜこんなに気持ちがいい吹け上がりを見せるのだろうか。撮影のために少しクルマを動かすだけでも、思わず空吹かししたくなる衝動に駆られる。

 B310サニー。今も昔もTSレースで主役ともいえるマシンだ。ボディは2ドア/4ドアセダン、2ドアクーペ、バンなどがあるが、ここに登場するのはかなり希有な存在といえる2ドアセダン。しかも丸目の前期型である。オーナーは、スタイリッシュなその外観にほれ込んだ。

「中古車販売店で見つけたのがこのクルマで、2ドアセダンの形にやられましたね。いわば衝動買いみたいなものです」。鮮やかなボディ色で彩られ、TS仕様のオバフェンでばっちり仕上がっていたことも購入意欲を刺激した。

>>【画像26枚】外板部品やガラス類もノーマルなので、TSレースに出ているような本気仕様のサニーと比べると車重は100kg程度重いボディなど。コラム上にはデジタルのA/F計とラムコの1万rpmスケールタコメーターを装備する



>> ボディカラーは購入時に気に入ったダークイエローのまま。ホイールはRSワタナベ8スポークの13インチに、タイヤはアドバン・スリックタイヤを組み合わせる。




1979年式 日産 サニー 2ドア セダン 1400(B310)


SPECIFICATION 諸元
■エクステリア:TS仕様、リスタード製フロントスポイラー、クーペ用オーバーフェンダー加工/リアスポイラー加工、510ブルーバード用フェンダーミラー、ダークイエロー
■エンジン:A14型改1508cc(圧縮比11.5)、亀有製φ79mmピストン/ビッグバルブ(INφ40mm/EXφ33mm)/バルブスプリング、東名製78度カム/ガスケット、リン青銅製バルブガイド
■吸気系:ソレックス44PHH(φ38mmアウターベンチュリー、メイン175)
■排気系:φ50mmマフラー
■点火系:ワコー製CDI1200、永井電子機器製プラグコード
■冷却系:純正ラジエーターコア増し、セトラブ製オイルクーラー
■燃料系:コレクタータンク、NISMO製燃料ポンプ(2基)
■駆動系:NISMO製強化クラッチ、後期60Aミッション(ビルズ製クロス)、PA10ホーシング+LSD(ファイナル4.375)
■サスペンション:(F)ハコスカストラット流用車高調、ピロボール式Aアーム、ノーマル改スタビ (R)ノーマル改スタビ
■ブレーキ:(F)MK63キャリパー+φ255mmローター (R)S30Z用アルフィンドラム流用
■インテリア:ナルディ製ステアリング、ラムコ製10000rpmタコメーター、イノベート製A/Fメーター、大森メーター製追加メーター(水温、油温、油圧)、P-LAOⅢ、レカロ製バケットシート、クスコ製ロールケージ
■タイヤ:ヨコハマ アドバンスリック(F)210/490/13 (R)230/500/13
■ホイール:RSワタナベ8スポーク(F)13×8J (R)13×9J

【2】に続く

初出:ノスタルジックスピード vol.019 2019年2月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1979年式 日産 サニー 2ドア セダン 1400(全3記事)


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text : DAISUKE ISHIKAWA/石川大輔 photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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