アイスメーカーもオプション設定! 「撮影の1週間前にやっと見つかったんです」ずっと探しても見つからなかったリビングサルーンEX。奇跡の巡り合せ!|1984年式 トヨタ ハイエース ワゴン スーパーカスタム リビングサルーンEX【3】

リビングサルーンEXはハイエースの特別仕様車として何度も発売されている。このH50系前期は全国300台限定だった。なので、現存する個体は数少ない。この個体はほぼオリジナルで、車高を若干落としている

【2】から続く

3代目ハイエースの搭載エンジンはガソリンとディーゼルの2種類。乗車定員は8人、9人、10人の3種類。内装は日本初の1~3列目までのオールフラットシートを筆頭に、回転対面機構も採用。広さ、快適さ、楽しさを提供してくれる。

【ワンボックスパラダイス 1984年式 トヨタ ハイエース ワゴン スーパーカスタム リビングサルーンEX vol.3】

 今回の撮影車両は、そのスーパーカスタム・サン&ムーンルーフをベースとした特別仕様車のリビングサルーンEX。50系ハイエース初の特別仕様車として登場したモデルで、専用の2トーンボディカラーや専用デカール、専用シートが装着されているのが特徴だ。また、ハイエンドオーディオや電動カーテンなどが特別装備されるほか、吊り下げ式カラーテレビ、室内テーブル、2段ベッド、アイスメーカーがオプション設定されていた。

 300台限定のリビングサルーンEXは希少モデルであることは間違いなく、フルハートの代表も「とくにブルーのリビングサルーンは珍しい。以前からずっと探していたのですが、なかなか見つからず……。じつは撮影の1週間前にやっと見つかったんです」と語る。しかもほぼオリジナルの状態というのだから、この出合いは奇跡だ。
【画像19枚】この個体はオプションのアイスメーカー付き冷温蔵庫を装着。クルマの中で氷を作れてしまう



>>2列目シートはクルリと回転して対面モードにとなる。これはスーパーカスタムに標準装備される。現代ではこのまま走行することはできないが、ドライブが楽しくなってしまう。



>>ベース車同様、ダブルサンルーフ(トヨタではムーンルーフとサンルーフと呼び分けている)を標準装備。前後ともに電動開閉が可能で、ルームミラー上部にスイッチを設置している。


OWNER’S VOICE

「子供の頃、ハイエースのドレスアップ全盛期で、父の代のフルハートでもたくさん扱っていました。そんなこともあって、ハイエースが身近にあり、好きになったんです」とオーナー。現在はH10~H50系を15代くらい所有する。「ハイエースは趣味の延長」というが、オーナーが仕上げた質の高い個体は、すぐに買い手がついてしまうこともしばしば。オーナーズクラブ、ハイエースクラシックスの代表も務める。



主要諸元 Specifications
84年式 ハイエース スーパーカスタム リビングサルーンEX

全長×全幅×全高(mm) 4495×1690×1960
ホイールベース(mm) 2295
トレッド前/後(mm) 1440/1400
車両重量(kg) 1605
エンジン型式 3Y型
エンジン種類 直列4気筒OHV
総排気量(cc) 1998
ボア×ストローク(mm) 86.0×86.0
最高出力(ps/rpm) 105/5200
最大トルク(kg-m/rpm) 17.0/3000
サスペンション前/後 ウイッシュボーン/4リンク式トーションバースプリング
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/リーディングトレーリング
タイヤ 205/70SR14(前後とも)

【1】【2】から続く

1984年式 トヨタ ハイエース ワゴン スーパーカスタム リビングサルーンEX(全3記事)
初出:ハチマルヒーロー 2017年5月号 Vol.41

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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TEXT:Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO:AKIO HIRANO/平野陽

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