ツインカム新世代エンジンを迎え入れ、セドグロを一歩リードした後期モデル【2】1983年式 トヨタ クラウン 4ドア ハードトップ 2000 スーパーサルーン エクストラ

フルノーマルかつグッドコンディションを維持したインパネ

       
【 1983年式 トヨタ クラウン 4ドア ハードトップ 2000 スーパーサルーン エクストラ Vol.2】

【1】から続く

 まずデザイン面。大きく変わったのはフロント部で、販売主力モデルのハードトップは、ヘッドライトをフォグランプ内蔵の異形2灯に変更。さらに、ボディサイドに回り込んだ部分を鋭角なデザインに一新したほか、グリルがより厚みのあるものとなって、見た目の印象がガラリと変わった。このシャープな顔つきから「オニクラ」の愛称で呼ばれ、強烈なインパクトを与えた。

 次にパワーユニット。ここでは2つのトピックがある。まず、従来の最上級エンジン5M‐EU型2.8L SOHCをDOHC化した5M‐GEU型を追加。先にソアラに搭載されたものだが、高性能エンジンの代名詞であるツインカムを投入することで、走行性能のレベルアップを図ると同時に、セド・グロに対して一歩リードした。

 そしてもうひとつが、1G‐EU型だ。後に大きな進化と発展を遂げ、トヨタの主力エンジンとなる2Lの1G型だが、その基本エンジンを導入。電子制御を取り入れてパワーと燃費を両立させた新世代エンジンも、ライバルに差を付ける重要な役割を果たした。


>> 【画像15枚】1981年にデビューした初代ソアラ譲りのラインナップとなる後期のパワーユニットなど。この個体に搭載される1G-EU型や5M-GEU型を投入して、走行性能のレベルアップを果たした




>> この個体はオプションのデュアルオートエアコンを装備。ダイヤル式の温度設定など、マニュアルエアコンとはスイッチが異なる。オーディオは純正のカセット付きマルチサーチラジオ。





>> スーパーサルーン・エクストラは運転席に上下アジャスターが付く。また、リアシートは2段中折れ機構付きで、リクライニングも可能。

1983年式 トヨタ クラウン 4ドア ハードトップ 2000 スーパーサルーン エクストラ(GS110)


Specification 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4690×1690×1410
ホイールベース(mm) 2690
トレッド前/後(mm) 1430/1400
車両重量(kg) 1400
エンジン型式 1G-EU型
エンジン種類 直列6気筒SOHC
総排気量(cc) 1988
ボア×ストローク(mm) 75.0×75.0
圧縮比 8.8:1
最高出力(ps/rpm) 125/5400
最大トルク(kg-m/rpm) 17.5/4400
変速比 1速2.450/2速1.450/3速1.000/
4速0.688/後退2.222
最終減速比 4.778
ステアリング ボールナット
サスペンション前/後 ダブルウイッシュボーン/4リンク
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 185SR14(前後とも)
発売当時価格 243.8万円


【3】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2016年 5月号 vol.35
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1983年式 トヨタ クラウン 4ドア ハードトップ 2000 スーパーサルーン エクストラ(全3記事)

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【1】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : AKIO HIRANO/平野 陽

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