「オニクラ」と呼ばれた後期。そのシャープなデザイン【1】1983年式 トヨタ クラウン 4ドア ハードトップ 2000 スーパーサルーン エクストラ

マイナーチェンジでボンネットの中央にラインが入ったことが変更点のひとつ。スーパーサルーン・エクストラはフェンダーの先端にあるクリアランスランプ・モニターを標準装備。

       
【 1983年式 トヨタ クラウン 4ドア ハードトップ 2000 スーパーサルーン エクストラ Vol.1】

 永遠のライバル、430セドリック&グロリアの登場から遅れること3カ月、クラウンも新たな世代へと移行した。それが1979年9月にデビューした6代目となるS110系だ。従来よりも直線的で先進性と伝統的な風格を融合したデザインや、新開発となる5M‐EU型2.8L SOHCエンジンの搭載をはじめとして、新世代のクラウンは大きな注目を集めた。しかし、430セド・グロが翌10月に日本初のターボエンジンを投入したことで、一気に話題をさらわれてしまう。それから1年後の1980年10月、クラウンもターボエンジンを投入して巻き返しを図るが、セド・グロに傾いた流れを呼び戻すまでにはいたらなかった。

 そんなS110系クラウンだったが、1981年8月に大幅なマイナーチェンジを行い形勢を逆転する。ポイントはフェイスリフトとエンジンだ。ハードトップは、ヘッドライトをグリル寄りの内側にフォグランプを内蔵した異形2灯へ変更するなどシャープで特徴的なフェイスとなったため、「オニクラ」の愛称で呼ばれることとなった。

>> 【画像15枚】フルノーマルかつグッドコンディションを維持したインパネなど。ダッシュの割れやステアリングの傷みは皆無で、フロアマットの状態も抜群。この個体はオプションのデュアルオートエアコンを装備。ダイヤル式の温度設定など、マニュアルエアコンとはスイッチが異なる。オーディオは純正のカセット付きマルチサーチラジオ




>> スタイリッシュなハードトップはラップラウンド・リアウインドーが特徴的。ピラーのエンブレムはエクストラの「E」をモチーフにしたもの。





>> 純正のマッドフラップが残っているだけでも希少だが、文字がクッキリ残っているほどコンディションが良い。





>> 後期の特徴のひとつがここ。トランクフードのキーシリンダーにスライド式のオーナメントが付いた。小さな装備だが、リアビューをグッと高級にする。




1983年式 トヨタ クラウン 4ドア ハードトップ 2000 スーパーサルーン エクストラ(GS110)

Specification 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4690×1690×1410
ホイールベース(mm) 2690
トレッド前/後(mm) 1430/1400
車両重量(kg) 1400
エンジン型式 1G-EU型
エンジン種類 直列6気筒SOHC
総排気量(cc) 1988
ボア×ストローク(mm) 75.0×75.0
圧縮比 8.8:1
最高出力(ps/rpm) 125/5400
最大トルク(kg-m/rpm) 17.5/4400
変速比 1速2.450/2速1.450/3速1.000/
4速0.688/後退2.222
最終減速比 4.778
ステアリング ボールナット
サスペンション前/後 ダブルウイッシュボーン/4リンク
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 185SR14(前後とも)
発売当時価格 243.8万円


【2】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2016年 5月号 vol.35
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1983年式 トヨタ クラウン 4ドア ハードトップ 2000 スーパーサルーン エクストラ(全3記事)

関連記事:セド・グロvsクラウン頂上決戦

関連記事:クラウン

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : AKIO HIRANO/平野 陽

RECOMMENDED

RELATED

RANKING