40年間、快調に走り続けたクラウン「このスーパーサルーンエクストラは手放さず、乗り続けてきた」【3】1977年式 トヨタ クラウン 4ドア ピラードハードトップ 2000EFI スーパーサルーン エクストラ

ワンオーナーズヒストリー 5代目クラウン

あこがれのクルマのオーナーになり、人生をともにすること、それは最高のサクセスストーリーの証明でもある。若い頃にあこがれたクラウンを念願かなって手に入れ、人生の半分を愛車とともに過ごしてきた幸せなオーナーを訪ねてみた。

【 1977年式 トヨタ クラウン 4ドア ピラードハードトップ 2000EFI スーパーサルーン エクストラ　Vol.3】

【2】から続く

　1977年後期型クラウン4ドアピラードハードトップを新車で購入し、40年にわたって乗り続けているのが、食肉販売業を営むオーナー。

「オーナーカーの最高峰だったし、知性派俳優の山村聰さんと吉永小百合さんが出演しているコマーシャルも印象的でした。若い頃からあこがれの存在で『いつかはクラウン』と思っていたのです。だから40歳の節目に、思い切って購入しました。その後も10代目クラウン、そして12代目のゼロクラウンと、乗り継いでいます。が、大事に乗ってきたし、愛着と思い出もあるので、このスーパーサルーンエクストラは手放さず、乗り続けてきたのです」
　と、購入した動機とクラウンに対する強い思い入れを語っている。

　オーナーの家族の一員となったクラウンは、40年間、快調に走り続けた。もっとも遠い遠征は、奈良への一泊二日の旅だ。7年前にトランクにサビが出て、車検時にヘッドライトのバルブ切れも見つかっているが、それ以外トラブルは発生していない。最近、少し駄々をこねるようになったという。が、オーナーの深い愛によって元気な姿を取り戻してくれるはずだ。


>> 【画像26枚】分厚いファブリックシートは高級車の定番アイテム。白いレースのハーフシートカバーも人気が高かった。ATのフロアセレクターはレバーが長い。ゴージャスで左右にヘッドレストが組み込まれているリアシート。後席用のラジオスイッチとシガーライターを装備する




>> ドライバーに向けたコクピットスタイルのダッシュボードを採用し、ステアリングは厚いクラッシュパッド付きの4本スポーク。





>> ダッシュボードの左端はドライバー側に向けられ、そこにベンチレーションルーバーと空調コントロールスイッチを縦に配置。その当時、エアコンはオプション設定で、高価だった。その右側にオーディオやモニターランプが組み込まれる。





>> 3速ATに世界初のオーバードライブギアを設定。スイッチONで自動的に4速まで入り、燃費を大幅にアップした。

OWNER’S VOICE／ともに歩んで、アッと言う間に40年

「茨城県の小美玉市で『肉のシバタ』を営んでいます。念願のクラウンを手に入れたのは40歳の時です。今では、タクシーの運転手さんや教習所の教官に、『懐かしい』と声をかけられ、質問攻めにあったりします。これからも大事にしていきますよ」

1977年式 トヨタ クラウン 4ドア ピラードハードトップ 2000EFI スーパーサルーン エクストラ（E-MS105）

SPECIFICATION 諸元
全長 4655mm
全幅 1690mm
全高 1420mm
ホイールベース 2690mm
トレッド前/後 1430 / 1400mm
最低地上高 180mm
室内長 1795mm
室内幅 1430mm
室内高 1115mm
車両重量 1455kg
乗車定員 5名
登坂能力 tanθ0.47
最小回転半径 5.5m
エンジン型式 M-EU型
エンジン種類 水冷直列6気筒SOHC
総排気量 1988cc
ボア×ストローク 75.0×75.0mm
圧縮比 8.6:1
最高出力 125ps / 6000rpm
最大トルク 17.0kg-m / 4400rpm
変速比 1速 2.450 / 2速 1.450 / 3速 1.000 / OD 0.689 / 後退 2.222
最終減速比 4.556
燃料タンク容量 72L
ステアリング形式 ボールナット
サスペンション前/後 ウイッシュボーン式コイル / 車軸式コイルバネ
ブレーキ前/後 ディスク / リーディングトレーリング
タイヤ前後とも D78-14-4
発売当時価格 219万2000円


初出：ノスタルジックヒーロー 2017年12月号 Vol.184
（記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです）

1977年式 トヨタ クラウン 4ドア ピラードハードトップ 2000EFI スーパーサルーン エクストラ（全3記事）

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