16バルブ4A-G型をはるかに上回る低回転トルク! AE111用20バルブを搭載|1987年式 トヨタ カローラ レビン GTV Vol.2

真っ赤な結晶塗装が施されたヘッドカバーやスロットルから伸びるファンネルが、スポーティーなムードを一気に高めるエンジンルーム。

       
ほぼノーマル状態で手に入れたハチロクをボディからフルレストア。20バルブ4A-G型のスワップに、現行ハチロク用6速ミッションを投入。ハチロクの弱点を見事に克服するとともに、より長くその性能を楽しめるカスタムを施す。さらにハチロクならではの操る楽しさをとことん追求したこのレビン。ハチロクの時代はまだまだ終わらない、はっきりとそう思わせるトータルバランスに優れたチューンナップに迫ってみる。

【1987年式 トヨタ カローラ レビン GTV Vol.2】

【1】から続く

 搭載するエンジンは、AE111に搭載された20バルブ4A‐G型で、搭載時にフルオーバーホールを実施。排気量こそほぼ1.6Lままだが、小泉商会製のφ81.5mm鍛造ピストンに、戸田レーシング製304度のハイカムをIN/EXともに装着。16バルブベースなら、極端な高回転型エンジンになりそうなチューニングで、VVT機構を殺しているにもかかわらず、ハイコンプピストンやメタルヘッドガスカットによる高圧縮化により、低回転トルクは16バルブエンジンをはるかに上回る。そこから高回転まで、アクセルの動きにリニアに反応する気持ち良さに加え、パワーと回転数が見事に比例する扱いやすさは、小排気量メカチューンならではのものだ。



フォーミュラカーのようにファンネルがずらりと並んだ迫力のインテーク。ハチロクにとってはトヨタ純正チューニングエンジンと呼ばれるほど、ノーマルのままでも効果の高い20バルブスワップ。しかしこの4連スロットルならではのフォルムも醍醐味の一つ。


>>【画像32枚】ベルハウジングを4A-G型に合わせて加工し、純正プロペラシャフトをミッションに合わせて加工し搭載された現行ハチロク用6速ミッションなど




真っ赤な結晶塗装が施されたヘッドカバーやスロットルから伸びるファンネルが、スポーティーなムードを一気に高めるエンジンルーム。





エンドレスのファンクションZEAL車高調を独自に加工。フロントは10kg/mm、リアは8kg/mmのスイフト製スプリングと組み合わせる。またフロントアッパーにはキャンバー調整式のピロアッパーマウントを装着。


1987年式 トヨタ カローラ レビン GTV(AE86)
●エクステリア:Jブラッド製フルエアロ/カーボンボンネット/ブリスターフェンダー、
ボディスポット増し、オリジナルグレーオールペイント
●エンジン:4A-G型改(AE111用20バルブ)、
小泉商会製鍛造φ81.5mmピストン/エキスパートオーゼット製H断面コンロッド、
 戸田レーシング製ハイカム(304度)/カムスプロケット、TRD製バルブスプリング
●点火系:AE92用同時点火システム ●吸気系:AE111用4連スロットル
●制御系:フリーダム製ECU ●燃料計:強化燃料ポンプ
●排気系:シルクロード製タコ足、ワンオフマフラー
●冷却系:3層アルミラジエーター、トラスト製オイルクーラー
●駆動系:ORC製309Dクラッチ(ディスクZN6速用、カバー&フライホイールAE86用)、
純正6速ミッション(ZN6:ベルハウジング加工)、ボディ&プロペラシャフト加工、
TRD製LSD(ファイナル4.778)
●足回り:エンドレスジール製車高調、クスコ製ピロテンションロッド、ピロアッパーマウント、
ARC製スタビ/ピロロワアーム
●ブレーキ:(F)ウィルウッド製4ポットキャリパーキット
●タイヤ:フェデラルRSR 195/50R15
●ホイール:ワーク エクイップ40 15×10J -28
●内装:レカロ製バケットシート(RS-G)、日本精機Defiディスプレー



【3】に続く

初出:ノスタルジックスピード 2018年8月 vol.017
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1987年式 トヨタ カローラ レビン GTV(全3記事)

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【1】から続く

text : SHINYA KUSHIURA/串浦愼哉 photo : RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS)/清水良太郎(フォックス ブックス)

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