フルチューン20バルブ4A-G型 +フルボディ補強 + エクイップ40をワイドボディに搭載したAE86に大興奮！｜1987年式 トヨタ カローラ レビン GTV　Vol.1

ほぼノーマル状態で手に入れたハチロクをボディからフルレストア。20バルブ4A-G型のスワップに、現行ハチロク用6速ミッションを投入。ハチロクの弱点を見事に克服するとともに、より長くその性能を楽しめるカスタムを施す。さらにハチロクならではの操る楽しさをとことん追求したこのレビン。ハチロクの時代はまだまだ終わらない、はっきりとそう思わせるトータルバランスに優れたチューンナップに迫ってみる。

【1987年式 トヨタ カローラ レビン GTV　Vol.1】

1987年に惜しまれつつもFF方式のAE92へとバトンタッチ。以来、数々のブームとともに、熱狂的なマニアを生み出してきたAE86レビン&トレノ。今回紹介する渡邉隆一朗さんも、そんな底なし沼のようなハチロクの魅力にどっぷりとハマりこんだひとり。すでに20年以上ハチロクを所有し続け、「ガレージ ワタナベ」の代表として、モーターサイクルからハチロクを含む旧車を扱うショップの代表として活躍する今も、5台ものハチロクを所有しているそうだ。

　そんなガレージ ワタナベのデモカー兼愛車として製作されたのが今回紹介するレビンだ。ベース車は3ドアのGTVで、2ドアに比べ開口部が大きく、決して剛性が高いとはいえないボディは、レストアと同時にフルスポット増しで補強。またJブラッドのフルエアロの装着に加え、前後のブリスターフェンダー化によるワイドトレッド化は、コーナリング性能アップを狙ったもの。そんなブリスター仕様のボディの足下に装着されるのは、ワークの「エクイップ40」。かつてフォーミュラカーのホイールに使われたセンターロック・クロスデザインを、当時のスタイルそのままに、現代風にアレンジしたものだ。旧車を強く意識した、ワッシャー付きのラージヘッドピアスボルトに加え、その数にもこだわった作り込み。またワイドトレッドスペーサーに対応させたディスク裏側の形状も、ツライチ感を追求するうえでうれしい機能といえるだろう。


>>【画像32枚】真っ赤な結晶塗装が施されたヘッドカバーやスロットルから伸びるファンネルが、スポーティーなムードを一気に高めるエンジンルームなど



エンジンルームの熱を排出するダクトが設けられたカーボンボンネット。冷却性能を高めるだけでなく、ボンネット自体の軽量化により、ハンドリング性能も飛躍的に向上。





リアフェンダーもブリスターフェンダー化に加え、10Jのリムがもたらす超ディープ感は迫力満点。ボディぎりぎりまでワイドトレッド化された現行ハチロクでは決して不可能な、80年代FR車ならではの硬派なスタイルだ。





すでに錆びてしまっているクルマが多いリアゲート。このレビンのようにウイング付きのFRP製へと交換すれば、空力特性やスタイルアップに加え、リアまわりの軽量化にもなる。


1987年式 トヨタ カローラ レビン GTV（AE86）
●エクステリア:Jブラッド製フルエアロ/カーボンボンネット/ブリスターフェンダー、
ボディスポット増し、オリジナルグレーオールペイント
●エンジン:4A-G型改（AE111用20バルブ）、
小泉商会製鍛造φ81.5mmピストン/エキスパートオーゼット製H断面コンロッド、
　戸田レーシング製ハイカム（304度）/カムスプロケット、TRD製バルブスプリング
●点火系:AE92用同時点火システム ●吸気系:AE111用4連スロットル
●制御系:フリーダム製ECU ●燃料計:強化燃料ポンプ
●排気系:シルクロード製タコ足、ワンオフマフラー
●冷却系:3層アルミラジエーター、トラスト製オイルクーラー
●駆動系:ORC製309Dクラッチ（ディスクZN6速用、カバー&フライホイールAE86用）、
純正6速ミッション（ZN6:ベルハウジング加工）、ボディ&プロペラシャフト加工、
TRD製LSD（ファイナル4.778）
●足回り:エンドレスジール製車高調、クスコ製ピロテンションロッド、ピロアッパーマウント、
ARC製スタビ/ピロロワアーム
●ブレーキ:（F）ウィルウッド製4ポットキャリパーキット
●タイヤ:フェデラルRSR 195/50R15
●ホイール:ワーク エクイップ40 15×10J -28
●内装:レカロ製バケットシート（RS-G）、日本精機Defiディスプレー



【2】に続く

初出：ノスタルジックスピード 2018年8月 vol.017
（記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです）

1987年式 トヨタ カローラ レビン GTV（全3記事）

関連記事： ハチマルSPEED　

関連記事： カローラ レビン