当時モノのマツダスピード製リアスポイラーやマグホイールなどを装着|1975年式 マツダ サバンナ GT Vol.2

前後のオーバーフェンダーは、いわゆるセミワークスと呼ばれるタイプ。

       
一度手に入れてチューニングしたりして楽しんでいたが、事情があって売却したクルマが、今も懐かしいというのはよく耳にする話。ここで紹介するサバンナGTは、旧車専門店から販売され、何人かのオーナーの手に渡りながら、現在はその専門店の代表の元で、公道復帰の準備が進められていた1台だ。

【1975年式 マツダ サバンナ GT Vol.2】

【1】から続く

「元々は、2002年に旧車レースに参戦する目的で、RX‐3を製作していたんです。ところが、あまりにボディのコンディションがよく、レースに使うのは諦めて、デモカーとして活用していました。そんな折りに、熊本市に住む知人に売却することになったんです」と14年前のことを話してくれた。

 しかも、熊本のオーナーの後も、アモン旧車倶楽部にそのRX‐3は出入りを繰り返し、都合4人のオーナーに引き取られたそうだ。また、オーナーが変わる毎に進化を遂げたという。


【画像24枚】今となってはまず入手不可能な貴重品となる当時モノのマツダスピード製リアスポイラーや、いわゆるセミワークスと呼ばれるタイプのオーバーフェンダーなど

 そして2年前の2014年(取材当時2016年)に4人目のオーナーが引き取り、走りを満喫していたが、ある日、アモン旧車倶楽部に向かう途中でエンジンブロー。そこで、オーナーにお願いして購入することにした。

 このRX‐3は、元々は小西さんがレースに参戦するつもりで、セミワークスのオーバーフェンダーやフロントスポイラー、当時モノのマツダスピード製リアスポイラーなどを装着。現在は、さらに貴重な当時モノのマツダスピード マグホイールを装着。外観は、小西さんの理想通り、かなりレーシーなスタイルに仕上がった。



キャブレターはウエーバー48IDAで、貴重とされているイタリア製だで、ファンネル仕様で装着。セッティングが決まれば、ブリッジポート独特のサウンドが響く。





ダウンドラフトタイプのキャブレターを装着するためには、専用のインマニが必須となる。また、インマニとローターハウジングの間に変換アダプターを挟んで装着している





13B型エンジンは、FD3S用のローターハウジングをベースに、9.7ローター、3mmアペックスシールを装着。両面6mmブリッジポート加工を施している。今回は、某レーシングショップに製作を依頼した。


1975年式 マツダ サバンナ GT(S124)
SPECIFICATION 諸元
●エクステリア:セミワークスオーバーフェンダー、オリジナルフロントスポイラー、マツダスピード製リアスポイラー(当時モノ)
●エンジン:13B型改ブリッジポート仕様、FD3S用ローターハウジング、9.7ローター、3mmカーボンアペックスシール、両面6mmブリッジポート加工
●吸排気系:ウエーバー48IDA(ダウンドラフト)、ERC製φ60mmステンレスマフラー
●点火系:フルトラ、CDI
●燃料系:インタンク式燃料ポンプ、燃圧レギュレーター
●駆動系:クロモリフライホイール、強化&メタルクラッチ
●サスペンション:(F))AE86用車高調(バネレート6kg/mm)、(R)強化サス、コニー製ダンパー
●ブレーキ:(F)AE86用キャリパー
●インテリア:Amon製ステアリング、特注生地にてシート張り替え、ダッシュボードリペア、大森製追加メーター(油圧、水温、油温)
●タイヤ:クムホV700(F)215/50R13、
(R)235/45R13
●ホイール:マツダスピード製マグホイール(当時モノ)
(F)13×9J、(R)13×11J



【3】に続く


初出:ノスタルジックスピード 2016年11月号 vol.011(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1975年式 マツダ サバンナ GT(全3記事)

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text : DAISUKE ISHIKAWA/石川大輔 photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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