14年ぶりに手元に戻りフル公認。両面6mmブリッジポートの13B型ロータリーエンジンを搭載|1975年式 マツダ サバンナ GT Vol.3

当時モノの貴重品であるホイールは、マツダスピードのマグホイールだ。サイズはフロントが13×9J、リアが13×11J。タイヤはクムホV700で、フロントは215/50R13、リアは235/45R13を装着。ちなみに、ホイールナットも当時の専用品を使用。

       
一度手に入れてチューニングしたりして楽しんでいたが、事情があって売却したクルマが、今も懐かしいというのはよく耳にする話。ここで紹介するサバンナGTは、旧車専門店から販売され、何人かのオーナーの手に渡りながら、現在はその専門店の代表の元で、公道復帰の準備が進められていた1台だ。買い戻した当時は、エンジンブローの状態だった。

【1975年式 マツダ サバンナ GT Vol.3】

【2】から続く

 ブローしてしまったエンジンは降ろし、13B型のブリッジポートエンジンを新たに製作し搭載。キャブレターはNAロータリーの定番、ウエーバー48IDAのダウンドラフトをセット。点火系はフルトラCDIとして、タコ足&マフラーはERCのステンレスφ60mmを装着。クロモリ軽量フライホイールや強化メタルクラッチなどで武装。

 足まわりは、AE86用の車高調やブレーキも流用し、リアはコニー製のダンパーや強化サスで引き締めている。また、内装のシート一式は特注の生地で張り替えていて、ダッシュボードのヒビ割れもリペア済みだという。


【画像6枚】FD3S用のローターハウジングをベースに、9.7ローター、3mmアペックスシールを装着。両面6mmブリッジポート加工を施している13B型エンジンなど

 2016年当時にRX‐3を探しても、なかなかここまでコンディションのいいクルマは見つからなかった。ましてや、当時モノのスポイラーやマグホイールはまず入手不可能だと思われる。

 そんなRX‐3だが、当然ながらフル公認を取得し、公道に復帰。独特のキャブ仕様のロータリーサウンドを響かせながら、軽快に走り出した。14年ぶりに手元に戻ってきたRX‐3は、小西さんが手塩にかけ、これからも進化を続ける運命なのかもしれない。



1975年式 マツダ サバンナ GT(S124)
SPECIFICATION 諸元
●エクステリア:セミワークスオーバーフェンダー、オリジナルフロントスポイラー、マツダスピード製リアスポイラー(当時モノ)
●エンジン:13B型改ブリッジポート仕様、FD3S用ローターハウジング、9.7ローター、3mmカーボンアペックスシール、両面6mmブリッジポート加工
●吸排気系:ウエーバー48IDA(ダウンドラフト)、ERC製φ60mmステンレスマフラー
●点火系:フルトラ、CDI
●燃料系:インタンク式燃料ポンプ、燃圧レギュレーター
●駆動系:クロモリフライホイール、強化&メタルクラッチ
●サスペンション:(F))AE86用車高調(バネレート6kg/mm)、(R)強化サス、コニー製ダンパー
●ブレーキ:(F)AE86用キャリパー
●インテリア:Amon製ステアリング、特注生地にてシート張り替え、ダッシュボードリペア、大森製追加メーター(油圧、水温、油温)
●タイヤ:クムホV700(F)215/50R13、
(R)235/45R13
●ホイール:マツダスピード製マグホイール(当時モノ)
(F)13×9J、(R)13×11J



初出:ノスタルジックスピード 2016年11月号 vol.011(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1975年式 マツダ サバンナ GT(全3記事)

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text : DAISUKE ISHIKAWA/石川大輔 photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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