手放せなかったS13。27年もの歳月を共にしたオーナーとK's|「漫画オーバーレブ!」を支えた名車達2 日産シルビアK’s Vol.3

       
今では現存数も減り、その中でもチューニングカーの割合が非常に高いS13だが、ここで紹介する個体は各部に手を入れているもののオリジナルの雰囲気を保った希少な1台。

オーナーの堀越信吾さんにとって、この個体は2台目のS13だ。

1台目は自動車整備の専門学校時代の愛車で、当時それほど走りに興味がなかったオーナーはスタイリング重視でS13を選択した。

ところが実際にドライブしてみると想像以上に気分が高まり、いつしか走りを楽しむようになったそうだ。

その後、某カーショーでホワイトのボディに真っ赤なホイールを履いたチューニングパーツメーカーのS13を見てひと目ぼれ。

マイナーチェンジした後に追加され、以前から欲しかったパールホワイトの後期に乗り換えた。

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 そして27年という長い年月をともに過ごしてきたS13は、サーキットを攻めたり、車検を切らして放置状態の時期もあったそうだが、「売ってしまったら、その個体を再び手に入れることはかなり難しいので、手放さずに保管していました」と堀越さん。

また、5年ほど前からは大切にする気持ちが一段と大きくなり、チューニングする気も失せたという。

さまざまな思い出の詰まったS13は、これからも良きパートナーであり続けることだろう。




緩やかな傾斜のスロープドセンターコンソールを採用したスペシャリティーカー的な雰囲気のインパネ。

ステアリングはナルディ・クラシック。





バケットタイプのローバックシートが標準だが、取材車両はブリッド製に交換。

走行会に参加するため、仕方なくロールケージも組んだという。




マフラーはニスモのヴェルディナ。

オーナーはディーラーメカだったため、日産部品で購入できるニスモ製しか会社から許可が出なかったようだ。



ハチマルヒーロー 2019年 11月号 vol.56(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : Motosuke Fujii(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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