【2】愛嬌たっぷりのフォルムとクロカンSUV並みの悪路走破性が同居する1台|1997年式 スズキ X-90

真横から見ると、ボートやクルーザーのようなユニークなフォルムということがよくわかる。全長は最近のコンパクトカーよりも圧倒的に短いのだ。ちなみに、LEDハイマウントストップランプ内蔵リアスポイラーは標準装備

【1997年式 スズキ X-90 vol.2】

これは現行スイフトと全幅こそ同じなものの、全長は10cm以上も短く、全高は50mm以上も高い。この数値を見るだけでも、いかに不思議なフォルムだということが感じ取ってもらえるはずだ。しかも真横から見ると、コロッとした腰下部に大きなキャビンが乗っかっているのだからじつにコミカル。男性向けというよりは、むしろ女性ウケするスタイリングだろう。

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こんな愛きょうたっぷりのルックスに対して、中身はじつに男らしい。初代エスクードをベースとしているため、シャシーは一般的なモノコックではなく、強靭なラダーフレーム。さらに、駆動方式もFRをベースにした副変速機付きのパートタイム4WDを採用し、クロカンSUV並みの高い悪路走破性を手に入れているのだ。
【画像18枚】 トランスミッションは4速ATと5速MTを設定。ATセレクター後方にあるのは、ドライバーが任意で2H(2WD高速)/4H(4WD高速)/4L(4WD低速)を切り替えることができるトランスファーのレバー



>>オープン、ガラスルーフ、シェード装着と、3つの使い方が可能なTバールーフは、X-90の魅力のひとつ。また、脱着は簡単に行えるので、オープンエアが気軽に楽しめる。

主要諸元 Specifications
1997年式 スズキ X-90

●全長×全幅×全高(mm) 3710×1695×1550
●ホイールベース(mm)  2200
●トレッド前/後(mm) 1425/1430
●車両重量(kg) 1100
●エンジン型式 G16A型
●エンジン種類 直列4気筒SOHC
●総排気量(cc) 1590
●ボア×ストローク(mm) 75.0×90.0
●圧縮比9.5:1
●最高出力(ps/rpm) 100/6000
●最大トルク(kg-m/rpm) 14.0/4500
●変速比 1速2.826/2速1.493/3速1.000/
4速0.730/後退2.703
●最終減速比 4.625
●ステアリング ボールナット
●サスペンション前/後 ストラット/トレーリングリンク
●ブレーキ前/後 ディスク/リーディングトレーリング
●タイヤ 195/65R15(前後とも)
●発売当時価格 149.8万円

【3】へ続く

初出:ハチマルヒーロー2017年1月号 vol.39
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1997年式 スズキ X-90(全5記事)

TEXT : Rino Creative/リノクリエイティブ  PHOTO:AKIO HIRANO/平野 陽

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