飯田章のMS51クラウンHT再生Proj.【5-3】取り戻した輝き! 丁寧な多くの過程を経て、また一歩ゴールに近づいたクラウン|1970年式 トヨタ クラウン HT(MS51)

ホイールのような大きなパーツは、このような大型機械に載せられて各工程を進む

機関、ボディと、レストアのための手を打ってきたMS51だが、今回は車体から離れ、外装パーツのリクローム作業を進めることにする。飯田章さんが思いを託したのは、静岡の「BBFヤマテ」。自動車メーカーの仕事を長年行ってきたプロたちが、傷んだバンパーやライトベゼルの復活に挑む!

【飯田章のMS51クラウン再生プロジェクト 5-1 1970年式 トヨタ クラウン HT】

さすがメーカー系の仕事をこなしてきた会社だけあって、仕事の質は申し分なく、鉄のバンパーを例に取っても、現在ついている傷んだメッキ部分のはく離、鏡面仕上げを経て、ニッケル、銅、半光沢ニッケル、光沢ニッケル、クロームと、多くの過程を重ねて丁寧に仕上げられているのが印象的だった。

「例えば、ハコスカのバンパーなどでは、純正の状態で下地処理の際に付いたペーパーの目が残ったままなんです。そこで、あえてその状態を目指すのか、それともペーパー目を消して完璧に仕上げるのかなど、人によって好みも違いますので、そのあたりは相談に乗ります。

納期は3週間、金額はホイール1本4万円からを1つの目安にしてください」とのこと。
これでまた一歩ゴールに近づいたクラウン。次回、リクロームの仕上がりと、ボディ塗装の進捗状況、取り付けをお届けする……予定だ!?

【画像19枚】BBFヤマテでは下地から最終仕上げまでを一貫して行っているため、クオリティーが高く、何か不都合があった際、すぐに修正も可能。だからこそ、信頼も厚く、全国各地からオーダーが集まってくる


>>メッキをかけてツヤッツヤに! メッキの浴槽に浸ける時間は約3分。これで0.3ミクロンの被膜ができる。メッキが厚すぎると、今度はクラックが入りやすくなり、腐食の原因になるそうだ。そのあたりのノウハウは、長年の経験によるもの。


>>下地処理の状態。十分にピカピカ。





ビービーエフ ヤマテ

「BBF」はブリリアント・バフ・フィニッシングの略。「輝きのバフ仕上げ」と訳せる名前を社名にするだけあって、アルミの鏡面仕上げからクロームメッキ、蒸着メッキ、アルマイト加工など、鉄、ステン、アンチモニー、樹脂などの材質を問わず理想の仕上げにしてくれる、旧車乗りの頼もしい味方だ。



【1】【2】より続く


初出:ノスタルジックヒーロー2018年10月号 Vol.189
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

飯田章のMS51クラウン再生プロジェクト 5-1 1970年式 トヨタ クラウン HT(全3記事)

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text Akio Sato/佐藤昭夫 Photo: Ryota Sato/佐藤亮太 Cooperation; Top Secret/トップシークレット

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