「乗って楽しめるレベルのコンディション」でハコスカGT-Rを楽しむ|松田次生のエンジョイハコスカGT-Rライフ vol.2 【後編】

FRP製のため、割れてしまって社外品に交換されてしいるクルマが多いオーバーフェンダーだが、松田さんのGT-Rは、当時の純正と香取さんが判断。色がハゲたり、割れている部分を修復することになった

       
【前編】から続く

ハコスカGT-Rは、前オーナーの手入れが行き届いており、走りは絶好調。ただし、46年間にはいろいろあったようで、気になる部分もある。特に、左リアのヒビ割れが目立つので、今回はそのあたりを修復!

【松田次生のエンジョイハコスカライフ vol.2 後編】

エンジンルームなどは当時の塗装が残っているようなので、全面剥離はしないほうがいいけどね」と香取さん。全面剥離によるフルレストとなると、時間も費用もかかり、完成しても走らせるのがもったいなく感じてしまう。

それよりも、乗って楽しめるレベルのコンディションでGT‐Rを味わってもらおうという考え方だ。もちろん、今の技術で板金、塗装を行うわけだから、施工した部分の仕上がりは万全だ。

ボディのお色直しの作業は、現在の塗装を剥がしてチェックから開始。塗装の下にパテがあったので削り、下地の凹みを板金。きちんとした面を出した後、パテ入れ、研ぎ、サフェーサー、研ぎ、塗装という工程となる。

10月上旬、ほぼ板金、塗装が完了したという連絡を受け、ファクトリーにおじゃますると、最後の仕上げに取りかかっていた。それは、修復したオーバーフェンダーをリベッターで装着するというもの。さらに、ドアの内側に防錆処理を施せば完成。遠征先の松田さんに写真を送ったところ、

「キレイにお色直しが完成した姿を見るのが楽しみ」との返信が届いた。

【画像19枚】時間も費用もかかるフルレストアより、「乗って楽しめる」コンディションのレストアを実施!


>>愛車を頻繁に撮影する松田さんにとって、左リア角にあるキズは、かなり気になる部分だった。ちなみに、「5 SPEED」のエンブレムも欠品していたが、香取さんからゆずってもらったそうだ。


>>純正風に半ツヤの黒で塗装したオーバーフェンダーを、リベットでボディに装着。新車当時は、FRPの繊維が見える未塗装の黒だったそうだが、塗装したほうが見栄えもよく、劣化も防げる。


>>FRP製のため、割れてしまって社外品に交換されてしいるクルマが多いオーバーフェンダーだが、松田さんのGT-Rは、当時の純正と香取さんが判断。色がハゲたり、割れている部分を修復することになった。




松田次生

スーパーGT最多勝記録を持ち、今シーズンは第2戦の富士で優勝。また、11月15〜18日に開催されるマカオグランプの「FIA GTワールドカップ」に参戦。2019年はニュル24時間にもGT-Rで参戦する。




初出:ノスタルジックヒーロー 2018年 12月号 Vol.190

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)


松田次生のエンジョイハコスカライフ vol.2(全2記事)


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【1】から続く

photo:Motosuke Fujii(Salute)/藤井元輔(サルーテ) Cooperation:Prince Garage Katori/プリンスガレージかとり

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