スカイライン2000GTと同じL20型搭載！　SGXのエンブレムの意味は？｜1973年式 日産ローレル セダン2000SGX【2】

【1】から続く

510ブルーバードと130セドリックの間を埋めるハイオーナーカーとして登場したローレル。大きく変ぼうした2代目のC130では、2ドアHTモデルが人気を博したが、独特の輝きを放ったセダンの存在も忘れることはできない。そんなセダンではとりわけ希少なSGXを見事によみがえらせた1台を紹介しよう。

【1973年式 日産 ローレル セダン 2000SGX vol.2】

　ボディタイプは、先代と同じように4ドアセダンと2ドアハードトップを設定。サスペンションは、フロントがストラット、リアはセダンがリーフスプリングによるリジッドアクスル、ハードトップはセミトレーリングアームの4輪独立懸架を受け継いだ。

　パワートレーンは3機種を揃えた。ボトムは初代から設定されていた1815ccのG18型直列4気筒SOHCだ。これをスケールアップした1990ccのG20型は、シングルキャブレター仕様のほかにSUツインキャブ仕様を設定する。ただし、2000GXに積まれたSUツインキャブ仕様は後期モデルが登場したときに整理されてしまった。

　そして2代目で新たに加えられたのが、スカイライン2000GTにも積まれている1998ccのL20型直列6気筒SOHCエンジンである。ラグジュアリー装備を充実させた2000SLはシングルキャブ仕様で、120ps/17.０kg‐ｍを発生。これに対し今回の撮影車である2000SGXは、SUツインキャブ仕様のL20型直列6気筒を搭載している。プレミアムガソリン仕様は130ps/17.５kg‐ｍ、レギュラーガソリン仕様は125ps/17.０kg‐ｍのスペックだ。トランスミッションは4速MTと5速MT、2ペダルの3速ATが用意された。

【画像38枚】シフトノブの前にあるSGL、SGXに標準装備だったパワーウインドーなど。セーフティーロック付き
 


>>エンジンは2L水冷直列6気筒のL20型。SGXのみSUツインキャブが与えられる。そのSUツインキャブは前期用を使用。後期用とでは吹け上がりがまるで違うという。エンジン本体は、亀有のオーバーサイズピストンを組み込みオーバーホールを実施し、2.2L仕様に。フライホイールを若干軽量化したことで6000rpmまで一気に吹け上がる。


>>メーター内の文字やインジケーターなども完璧に復元。ウッド製の部分革巻きステアリングはチルト機構も装備する。ドライバーの視界を妨げない画期的なセミコンシールドワイパーを採用しているのもハイオーナーカーらしい。


>>厚みのあるハイバックシートは純正生地のままきれいに復元。ホワイトのボディカラーには、ブラウン系の平織クロス内装が設定せれていた。



>>車高はノーマルをキープ。HTのリアサスはセミトレーリングアームだが、セダンのリアサスはリーフ。ちなみにシャシーを共用するケンメリスカイラインはHTもセダンも独立サスだ。ローレルでは、リアの居住性が重視された結果だろう。


1973年式 日産 ローレル セダン 2000SGX（HC130）

全長4500mm
全幅1680㎜全高1415mm
ホイールベース2305mm
トレッド前/後1380㎜/1370mm
最低地上高175mm
室内長1850mm
室内幅1380mm
室内高1140mm
車両重量1175kg
乗車定員5名
最高速度175㎞/h
登坂能力tanθ0.47
最小回転半径5.3m
エンジン型式L20型（SUツインキャブ）
エンジン種類水冷直列6気筒SOHC
総排気量1998cc
ボア×ストローク78.0×69.7mm
圧縮比8.6：1
最高出力125ps/6000rpm
最大トルク17.0㎏-m/4400rpm
変速比1速3.321/2速2.077/3速1.308/4速1.000/5速0.864後退3.382
最終減速比4.111
燃料タンク容量60L
ステアリング形式リサーキュレーティングボール式
サスペンション前/後 独立懸架ストラット式/半楕円リーフスプリング式
ブレーキ前/後ディスク/リーディングトレーリング
タイヤ前後とも6.45-14-4PR
発売当時価格124万2000円


【2】に続く

初出：ノスタルジックヒーロー 2019年2月号 vol.192
（記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです）


1973年式 日産 ローレル セダン 2000SGX（全3記事）

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