「サンダーストリーク」と呼ぶ、彫りの深いキャラクターラインを持つプレミアムなセダン|1973年式 日産ローレル セダン2000SGX【1】

後期セダン独特のグリルとヘッドライト。新品部品を使用しているかののような輝きを放っているが、すべてレストアされたものだ。グリルの形状が似ているとの理由で「ガメラ」ローレルなどと呼ばれることもあるが、実際のところグリルの形状のどこがガメラに似ているのかはっきりしない。眼光鋭い顔つき(ヘッドライト)が由来との説もある

       
510ブルーバードと130セドリックの間を埋めるハイオーナーカーとして登場したローレル。大きく変ぼうした2代目のC130では、2ドアHTモデルが人気を博したが、独特の輝きを放ったセダンの存在も忘れることはできない。そんなセダンではとりわけ希少なSGXを見事によみがえらせた1台を紹介しよう。

【1973年式 日産 ローレル セダン 2000SGX vol.1】

 商用のバンを持たない個人オーナーのためのプレミアムセダンとして送り出されたのが日産のローレルだ。キャッチフレーズは「ハイオーナーカー」で、日本で初めて1.8Lの直列4気筒エンジンを搭載した。その2代目は「ゆっくり走ろう」のキャッチコピーとともに、1972年4月にベールを脱いでいる。型式「C130」を付けた2代目ローレルは、C110系スカイライン(ケンとメリー)とプラットフォームなどを共用し、兄弟関係となった。

 初代に比べ、ボディサイズをひと回り大型化。豊かなボディサイズを生かしたデザインにより、より大きく立派に見えるようになった。「サンダーストリーク」と呼ぶ、彫りの深いキャラクターラインとハリのある面が特徴で、メッキを多用したフロントマスクや後ろ下がりの大胆なボディライン、ホップアップしたコークボトルラインなどにより、アメリカ車のような強い存在感と堂々とした風格を感じさせる。

【画像38枚】510ブルと130セドリックの間を埋めるハイオーナーカーとして登場したローレル。大きく変ぼうした2代目のC130では、2ドアHTモデルが人気を博したが、独特の輝きを放ったセダンの存在も忘れることはできない


>>510ブルーバードと130セドリックの間を埋めるハイオーナーカーとして登場したローレル。大きく変ぼうした2代目のC130では、2ドアHTモデルが人気を博したが、独特の輝きを放ったセダンの存在も忘れることはできない。そんなセダンではとりわけ希少なSGXを見事によみがえらせた1台を紹介しよう。
 

>>テールレンズも後期セダン特有のデザイン。レンズやバンパーも新車のような輝きを放つ。


>>SUツインキャブ搭載を意味するSGXのエンブレムが誇らし気だ。


1973年式 日産 ローレル セダン 2000SGX(HC130)


全長4500mm
全幅1680㎜全高1415mm
ホイールベース2305mm
トレッド前/後1380㎜/1370mm
最低地上高175mm
室内長1850mm
室内幅1380mm
室内高1140mm
車両重量1175kg
乗車定員5名
最高速度175㎞/h
登坂能力tanθ0.47
最小回転半径5.3m
エンジン型式L20型(SUツインキャブ)
エンジン種類水冷直列6気筒SOHC
総排気量1998cc
ボア×ストローク78.0×69.7mm
圧縮比8.6:1
最高出力125ps/6000rpm
最大トルク17.0㎏-m/4400rpm
変速比1速3.321/2速2.077/3速1.308/4速1.000/5速0.864後退3.382
最終減速比4.111
燃料タンク容量60L
ステアリング形式リサーキュレーティングボール式
サスペンション前/後 独立懸架ストラット式/半楕円リーフスプリング式
ブレーキ前/後ディスク/リーディングトレーリング
タイヤ前後とも6.45-14-4PR
発売当時価格124万2000円


【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2019年2月号 vol.192
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)


1973年式 日産 ローレル セダン 2000SGX(全3記事)

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text:Hideaki Kataoka/ 片岡英明 photo:Nobutaka Koremoto/ 是元信高 Cooperation:竹口自動車 

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