生産台数は1300台弱。20年くらい前にレストアされているらしい車両を、問題なく走れる状態に復元するために【2】ニッポン名車物語 復活編 ホンダS500 第14話

タコメーターに右側の水温計、電流&燃料系の小型メーター2機もオリジナルではない。

       
水没車の復活を見事に成し遂げたビンテージカーヨシノだが、そもそも希少な国産旧車を復活させることは基本業務で、多くのクルマたちを救済してきている。そして次なるミッションは、ホンダ・スポーツのなかでも特に台数が少ないS500のオリジナルコンディションへの復活化。すべてのホンダ・スポーツファン必読だ!!


【ニッポン名車物語 復活編 第14話 ホンダS500 Vol.2】

【1】から続く

 さて、今回の依頼は初度登録が、1964年のホンダS500。生産期間は1963年10月発売から終了となる1964年9月までの一年足らずで、生産台数は1300台弱といわれている。ホンダS市販の原点であり、非常に希少なモデルだ。

 この個体は初度登録は最終型に近い年式となっているが、実際には初期に製造されたボディが載っている。モニター車や実際の生産車が混在している状態で、細部の仕様も生産時期によって微妙に異なっているという。当時のホンダの四輪部門は立ち上がったばかりで、ハンドメイドによる部分も多い。現代のクルマのように、画一的仕様ではないのだ。ましてこの個体は、一度レストアを受けており、オリジナルとは異なるパーツを装着しているし、ボディも劣化が進行している。そしてエンジンも調子いいとはいいがたい。この状態からすべてオリジナルコンディションにして、エンジン、ボディ、足回りシャシー系をしっかり補修し、現代でも何の問題もなく走れる状態に復元する予定としている。

>> 【画像16枚】オーバーホールしているというが、あまり調子のいい状態ではないというエンジンなど。これも再オーバーホールして完調にする予定だ




>> シートは、レールなど関連パーツがオリジナルではないという。





>> 運転席側フロアもサビがかなり出ている状態。フロアの状態も気になるが、フレームなども含めてチェックする予定。



初出:ノスタルジックヒーロー 2018年8月号 Vol.188
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

ニッポン名車物語 復活編 第14話(全2記事)

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【1】から続く

text : NOSTALGIC HERO/編集部 photo : VINTAGE CAR YOSHINO/ビンテージカーヨシノ&NOSTALGIC HERO/編集部

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