ワンオーナーズヒストリー｜昭和50年3月22日、車両125万8500円＋エアコン16万5000円＋諸費用14万1400円、日産プリンス三重・松阪営業所にて｜1975年式 日産 スカイライン 2000 GT-X【1】

  ワンオーナーズヒストリー

【1975年式 日産 スカイライン 2000 GT-X vol.1】

当時の姿を今に残す旧車は珍しくない。しかし、すべての機関が正常に作動する旧車は少ない。オーナーが所有するスカイライン2000 GT-Xは、エンジンはもちろん、あらゆる機関が今も現役。1人の、大のクルマ好きが育ててきた。まさに「これぞワンオーナーカー」といえるコンディションだ。

【画像24枚】15万キロを超える走行距離もあらゆる機関が現役 1975年式 日産 スカイライン 2000 GT-X

 購入年月日：昭和50年3月22日、購入価格：車両125万8500円＋エアコン16万5000円＋諸費用14万1400円、購入店：日産プリンス三重・松阪営業所。

「いつ、いくらで、どこの店で購入したか」までを、このスカイライン2000GT-Xのオーナーは、当時の注文書を残している。

オーナーは69歳。自他ともに認める、超の字がつくほど几帳面な性格。あらゆる物事に対して雑な仕事を嫌い、確かな機能を求める。さらにクルマのこととなると、その頑固な完璧主義は一段と厳しさを増すらしい。

「自分は、わずか1mmの凹みであっても、修理しないではいられません。しかも、パテは極力使わず、納得のいく完ぺきな状態に戻らないと憂うつになる。この性分は一生変わりそうにないです」

購入して43年、走行距離が15万kmを突破した今も、機関はいたって快調。全ての装備が支障なく作動するこのスカイライン2000GT-Xの、目を見張るほどの状態の良さは、オーナーがそんな几帳面な性格であればこそ。

 ボディにはサビひとつなく、エンジンにはオイルのにじみひとつない。もちろんボディはノンレストアで、エンジンもノンオーバーホールだ。今でも、夏はエアコンを効かせて走り、雨の日も普通に使っての状態だ。しかも、このコンディションを、ほとんど自分自身の手だけで保ちつづけている。

「大事なのは日頃のメンテナンスと気づかい。それなら自分でもできますから。点検をコマメにやって、不具合があれば放置せずに早めに修理する。雨の中を走ってもそのままにせず、しっかり拭きさえしておけば大丈夫」

当たり前のことを当たり前にするだけと話すオーナー。しかし、その当たり前のことさえも、普通のクルマ好きではなかなかできない。


>>ヘッドライトはKOITO製のハロゲンに交換。照度が気に入らなくていろんなバルブを試すが、結局配線の引き直しが一番効果あり。


>>エンブレムも43年前のものとは思えない良好なコンディションを保つ。「2000 GTX」のオレンジのバッチが誇らしげだ。


>> このモデルのフューエルリッドのキーはイグニションと共通だが、個別となった後続モデルに合わせ、キーシリンダーごと交換した。

1975年式 日産 スカイライン 2000 GT-X（GC110ATK：フルオートマチック）

全長4460mm
全幅1625mm
全高1395mm
ホイールベース2610mmトレッド前/後1350/1330mm
最低地上高170mm
室内長1790mm
室内幅1355mm
室内高1135mm
車両重量1160kg
乗車定員5名
最高速度170km/h
登坂能力tanθ0.46
最小回転半径5.2m
エンジン型式L20型
エンジン種類水冷直列6気筒SOHC
総排気量1998cc
ボア×ストローク78.0×69.7mm
圧縮比8.6:1
最高出力130ps/6000rpm
最大トルク17.0kg-m/4400rpm
変速比（3速AT）1速2.458/2速1.458/3速1.000/後退2.182
最終減速比3.900
燃料タンク容量55L
ステアリング形式可変ギア比ボールナット
サスペンション前/後ストラット式独立懸架/セミトレーリングアーム式独立懸架
ブレーキ前/後ディスク/リーディングトレーリング式
タイヤ前後とも6.45S-14-4PR
発売当時価格99万5000円


初出：ノスタルジックヒーロー 2019年2月号 Vol.191
（記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです）

1975年式 日産 スカイライン 2000 GT-X（全3記事）

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