ワンオーナーズヒストリー|クラウンという「和」の高級車にあこがれ、恋し、連れ添い40年【1】1977年式 トヨタ クラウン 4ドア ピラードハードトップ 2000EFI スーパーサルーン エクストラ

「今では、タクシーの運転手さんや教習所の教官に、『懐かしい』と声をかけられ、質問攻めにあったりします」

       

ワンオーナーズヒストリー 5代目クラウン

あこがれのクルマのオーナーになり、人生をともにすること、それは最高のサクセスストーリーの証明でもある。若い頃にあこがれたクラウンを念願かなって手に入れ、人生の半分を愛車とともに過ごしてきた幸せなオーナーを訪ねてみた。

【 1977年式 トヨタ クラウン 4ドア ピラードハードトップ 2000EFI スーパーサルーン エクストラ Vol.1】

 スピンドルシェイプと呼ぶ大胆なスタイリングを採用した4代目クラウンは、政財界や識者をも驚かせる意欲作だった。が、時代を先取りした英断が裏目に出て、販売は伸び悩んだ。そして最大のライバルだったセドリック/グロリア連合軍にも抜かれ、オーナーカー首位の座を奪われたのである。

 トヨタの首脳陣は危機感をあらわにし、予定を繰り上げてモデルチェンジに踏み切った。5代目のMS80系とMS90系クラウンがベールを脱ぐのは1974年10月だ。エクステリアはウエッジシェイプを基調に、ドア後方をホップアップさせている。フロントガラスの下に完全に隠れるフルコンシールドワイパーの採用も目を引いた。伝統のペリメーターフレームを受け継ぎ、サスペンションはウイッシュボーンと4リンクリジッドの組み合わせだ。

>> 【画像26枚】フルコンシールドワイパーを採用したボンネットまわり、ドア後方をホップアップさせたサイドシェイプなど




>> 太いリアクオーターピラーには換気用のベンチレーションルーバーが付き、その表面にクロームで縁取った「CROWN」の車名プレートが被せられる。





>> リアエンドには「EXTRA」を略した「Ext.」エンブレムが付く。





>> フロントフェンダー後方に装着された「Super Saloon」のグレードバッジ。






>> 当時は電子制御燃料噴射装置のトランクリッド右側の「EFI」エンブレムがハイテクの象徴だった。



1977年式 トヨタ クラウン 4ドア ピラードハードトップ 2000EFI スーパーサルーン エクストラ(E-MS105)


SPECIFICATION 諸元
全長 4655mm
全幅 1690mm
全高 1420mm
ホイールベース 2690mm
トレッド前/後 1430 / 1400mm
最低地上高 180mm
室内長 1795mm
室内幅 1430mm
室内高 1115mm
車両重量 1455kg
乗車定員 5名
登坂能力 tanθ0.47
最小回転半径 5.5m
エンジン型式 M-EU型
エンジン種類 水冷直列6気筒SOHC
総排気量 1988cc
ボア×ストローク 75.0×75.0mm
圧縮比 8.6:1
最高出力 125ps / 6000rpm
最大トルク 17.0kg-m / 4400rpm
変速比 1速 2.450 / 2速 1.450 / 3速 1.000 / OD 0.689 / 後退 2.222
最終減速比 4.556
燃料タンク容量 72L
ステアリング形式 ボールナット
サスペンション前/後 ウイッシュボーン式コイル / 車軸式コイルバネ
ブレーキ前/後 ディスク / リーディングトレーリング
タイヤ前後とも D78-14-4
発売当時価格 219万2000円



【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2017年12月号 Vol.184
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1977年式 トヨタ クラウン 4ドア ピラードハードトップ 2000EFI スーパーサルーン エクストラ(全3記事)

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text : HIDEAKI KATAOKA/片岡英明 photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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