ターボに可変式の翼を授ける。スムーズな加速をもたらす、その名は「ウイングターボ」【2】1988年式 ホンダ レジェンド V6 Ti エクスクルーシブ

C20A型のV型6気筒SOHCターボは、小型ながら冷却性能が高い水冷式のインタークーラー付き

       
【 1988年式 ホンダ レジェンド V6 Ti エクスクルーシブ Vol.2】

【1】から続く

 初代レジェンドはホンダの新型高級セダンとして1985年10月にデビュー。翌1986年から北米で展開を開始した高級ブランド「アキュラ」のフラッグシップに据えられることもあり、ホンダ初のV型6気筒エンジンの搭載や新開発サスペンションによる走行性能、高い静粛性など、フラッグシップにふさわしいパフォーマンスを発揮した。

 そんなレジェンドにターボエンジンが追加されたのは1988年10月のことだった。「ウイングターボ」と名付けられたこのターボの特徴は計8枚のウイングだ。タービンホイールの周囲には固定式と可変式のウイングが各4枚ずつ交互に設置され、可変ウイングの角度を変化させることで排気速度を制御している。つまり、加速時にはウイング開度を小さくして通過する排気の流速を高めることで、タービンホイールの回転を上げて高い過給圧を獲得。逆に低速域ではウイング開度を大きくすることで、低回転でもしっかりと過給圧を得ることが可能となり、ワイドなトルクバンドを実現。このウイングターボのスペックは、最高出力190ps、最大トルク24.6kg‐mで、2.0LのV型6気筒SOHCターボではトップクラスの性能を誇った。

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : ISAO YATSUI/谷井 功

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