【第一話[1]】8台の中からオリジナルの状態に近い1台をベース車に|旧車復元プロジェクト

ストックヤードにはS500からS800、そのフレームまでが保管されている

       
ジーライオンミュージアムが巨大なストックヤードに保管する不動車を、走行可能な状態にまで持っていく過程を紹介する本企画。第1弾の対象として選んだモデルはホンダのS600。まずはベース車選びからスタートだ。

【GLION MUSEUM presents 旧車復元プロジェクト 第一話[1] 1964年式 ホンダ S600】

 旧車の購入スタイルは2つある。ひとつは、あらかじめ美しくレストアされた完成した車両を手に入れるスタイル。そしてもうひとつが、あくまでもベース車両として購入し、予算や好みに合わせて自分仕様の出来上がりを目指すというやり方だ。メカに自信がない人や手間暇をかけたくない人は、前者を選ぶのが得策で、ジーライオンミュージアムのショールームには、隅々まで完璧に整備し、美しくレストアされた旧車たちが多数展示販売されている。

 一方、ベース車両を購入し、時間をかけて自分仕様にコツコツ仕上げていきたいという志向の旧車ファンも数多くいる。そういうオーナーにもジーライオンミュージアムは、実は強い味方になってくれることをご存じだろうか。

 ジーライオンミュージには完成車が展示販売されているショールーム以外にも、国産、輸入車のクラシックカーが多数集められたストックヤードがあって、買い付けされたさまざまな旧車たちが、ブレーキロックした不動車の状態でストックされている。セキュリティ上、一般には公開されていないが、お目当ての車両がリストにあり、所定の手続きを踏めば、ショールームで現車確認の上、購入できるシステムだ。

「私もそうなのですが、旧車ファンにはピカピカの状態よりも多少クタビレタた感があるほうが、それっぽくて好きという方がおられます。ベース車両として購入するスタイルは、そういう志向の人にぴったりです。どんな風に仕上げるか、手を加えるレベルはお好みしだいです」と話すのはジーライオンミュージアムの松本浩嗣さん。

 そんな松本さんとチーフメカニックである柘植俊哉さんに同行いただき、本プロジェクトの第1弾となるモデルを、巨大なバックヤードで物色する。


>> 【画像26枚】8台の中からオリジナルの状態に近い1台をチョイスしたベース車など

text:ISAO KATSUMORI(ZOO)/勝森勇夫(ズー)photo:RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS)/清水良太郎(フォックスブックス) cooperation:GLION MUSEUM/ジーライオンミュージアム

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