DOHCターボの白い稲妻【3】リトラクタブルヘッドライトとハッチバックボディの組み合わせに憧れていたオーナー| 1984年式 日産 シルビア ハッチバック ターボ RS-X|我が青春のリトラクタブル

「S12を通じてオーナーズクラブの方と知り合い、さまざまなつながりができたことに幸せを感じます」と、オーナー。S12のリトラクタブルとワイパーシステムはオーナーが勤務している会社で開発されたそうで、「当時の技術者が非常に苦労して開発したと聞いています」と話す。  なるべく純正のスタイルを維持しつつ自分流にチューンするのがモットーだそうで、「子供の代まで受け継いでいきたいですね」と締めてくれた。

       
我が青春のリトラクタブル DOHCターボを手に入れ、スポーツ性を高めた白い稲妻

【 1984年式 日産 シルビア ハッチバック ターボ RS-X Vol.3】

【2】から続く

 オーナーにとって、この個体は2台目のS12。というのも、人生初の愛車がS12で、「スーパーカー世代なので、リトラクタブルヘッドライトとハッチバックボディの組み合わせに憧れていたんです。そこで、セリカXXとスタリオン、S12の3車種で悩み、最終的にS12を選びました」と、当時のことを話す。

 この個体は取材の約8年前にインターネットで見つけて、現車確認せずに購入。しかし、ボディの状態こそまずまずだったが、エンジンはブロックからオイル漏れがひどく、バルブも曲がっているなど、とても動かせる状態ではなかったという。そこでオーナーは、約1年半かけてエンジンをオーバーホールしてミッションを交換。やっと走れる状態にまで仕上げた。その後はエアコンや足回りをリフレッシュし、ボディーは1台目と同じホワイトにオールペイント。今では、オリジナルの雰囲気を大事にしつつ、ファインチューンを施して楽しんでいるそうだ。

>>【画像19枚】世界初の機構である世にも珍しいリトラクタブルヘッドライト+ワイパーなど



>> 190psを発揮するFJ20ET型。DR30と型式は同じだが、サージタンクの形状が異なり、S12にはインタークーラーも付かない。取材車両には、トラスト製の前置きインタークーラーが装着されていた。






>> タービン保護のためにブリッツ製ブローオフバルブをセット。





>> 全長はクーペよりもハッチバックのほうが80mm長く、スタイリングも伸びやか。なお、リアのマッドガードもリップスポイラー同様に後期純正を流用。



OWNER’S VOICE/純正のスタイルを維持しながらチューンを楽しむ



「S12を通じてオーナーズクラブの方と知り合い、さまざまなつながりができたことに幸せを感じます」と、オーナー。S12のリトラクタブルとワイパーシステムはオーナーが勤務している会社で開発されたそうで、「当時の技術者が非常に苦労して開発したと聞いています」と話す。
 なるべく純正のスタイルを維持しつつ自分流にチューンするのがモットーだそうで、「子供の代まで受け継いでいきたいですね」と締めてくれた。


1984年式 日産 シルビア ハッチバック ターボ RS-X(S12)

SPECIFICATION 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4430×1660×1330
ホイールベース(mm)  2425
トレッド前/後(mm) 1400 / 1425
車両重量(kg)  1170
エンジン型式  FJ20ET型
エンジン種類 直列4気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 1990
ボア×ストローク(mm) 89.0×80.0
圧縮比 8.0:1
最高出力(ps / rpm) 190 / 6400
最大トルク(kg-m / rpm) 23.0 / 4800
変速比 1速 3.321 / 2速 1.902 / 3速 1.308 / 4速 1.000 / 5速 0.838 / 後退 3.382
最終減速比 3.900
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット / セミトレーリングアーム
ブレーキ ベンチレーテッドディスク / ディスク
タイヤ 195 / 60R15(前後とも)
発売当時価格 252.0万円



初出:ハチマルヒーロー 2016年 1月号 vol.33
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1984年式 日産 シルビア ハッチバック ターボ RS-X(全3記事)

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【1】【2】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : NOBUTAKA KOREMOTO/是本信高

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