白・赤・青のトリコロール「BREカラー」を、派手過ぎないスタイルでリメイク|1971 BRE 240Z Peter Brock Special Vol.2

メーターは純正のまま。日本仕様とは逆で、左がスピードメーター、右がタコメーターとなる。

       
【BREの「現在」を伝える集大成的レストモッド】
「Z-car」の存在をアメリカ中に知らしめた張本人、BRE(ブロック・レーシング・エンタープライズ)代表のピート・ブロックさんが、現代の技術とテイストを盛り込んで造り上げた240Z。酸いも甘いもかみ分けた御大だからこそ実現できた「大人のレストモッド」の詳細をリポートする。

【1971 BRE 240Z Peter Brock Special Vol.2】

【1】から続く

 BRE流のレストモッドとして蘇った1台。「バーン・ファインド(郊外の納屋などで見つかる不動車)」だったベース車両は、もともと付いていた部品を一度すべて取り外され、サビの状態がひどかった左側のリアテール回りをリペア。また、修正が難しいボンネットはジャンクヤードから調達したものに交換するなど、旧車のパーツが比較的見つけやすい西海岸の地の利も生かされている。

 現状ではサスペンションもノーマルのままとなっているが、今後予算を新たに組んで少しローダウンしてもいいと考えているそうだ。ブロックさんおすすめのサプライヤーはカリフォルニア州ハンティントンビーチにあるDPレーシング。ただし、ノーマルサスで純正よりも1インチ(約2.54センチ)以上ローダウンするのはホイールトラベルを最小化してしまい、乗り心地を損ねるので、お勧めはしないとも語ってくれた。

 BREといえば白、赤、青のトリコロールカラーが有名だが、この240Zには渋い白とシルバーの組み合わせをチョイス。それはストリートでの使用を考えたときには、派手過ぎないことも重要と考えたからだそうだ。


>>【画像39枚】進化した電装系に安定して電気を供給するため交換された、Braille製の軽量リチウムイオンバッテリーなど



インテリアも基本的にストックの状態をキープ。リプロダクトが難しいダッシュボードやセンターコンソールはもともと好コンディションを保っていた。ダットサン・コンペティションのステアリングを装備。





エアコンはホットロッド用を多くリリースしているVintage Air製のシステムを投入。AM/FMラジオはBREと同じネバダ州ヘンダーソンにあるRetro Sound製。




【3】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2017年4月号 vol.180
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1971 BRE 240Z Peter Brock Special(全4記事)

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【1】から続く

photo:AKIO HIRANO/ 平野 陽 text:HIDEO KOBAYASHI/ 小林秀雄

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