「これは特別な思いが詰まったクルマなので、可能な限り良い状態で手もとに置いておきたいです」櫻井眞一郎さんが所有していたという由緒ある個体|1990年式 日産 セフィーロ オーテックバージョン

「セフィーロ オーテックバージョン」、櫻井眞一郎さんの魂が宿る、ジェントル・スポーツセダン。

       
4ドアセダンタイプで、一見おとなしい外観。そんな見た目に騙される事なかれ。その心臓部にはスポーツカー顔負けの高性能エンジンが搭載されている。そんなスポーツセダンたちの勇姿をここに紹介しよう。

【1990年式 日産 セフィーロ オーテックバージョン Vol.3】

【2】から続く

 ここで登場するオーナーの愛車は、もとは櫻井眞一郎さんが所有していたという由緒ある個体。ハコスカを購入して以来、スカイラインと氏にハマってしまったというオーナーが、約9年前にS&Sエンジニアリングで売りに出されていたのを知り衝動買い。当初はバンパーの割れなどがあったが、現在は板金塗装を施して各地のイベントへ出向いているそうだ。櫻井眞一郎さんと言えば、スカイラインの生みの親。しかし、ここにも氏の血が通ったスペシャルモデルが存在する。


>>【画像19枚】劣化することを嫌って大切に保管される櫻井眞一郎氏が握っていたはずの純正イタルボランテのステアリングホイールなど

OWNER’S VOICE



 同じオーテックバージョン(前期・5速MT)に乗るご友人と取材に訪れたオーナー(写真右)。ハコスカを購入したことがきっかけでスカイラインにハマったということは本文中でも触れたが、その後櫻井眞一郎さんと出会い、氏のクルマに対する考え方や価値観などに感銘を受け、携わったクルマの虜になったそうだ。

 そしてこのセフィーロも、櫻井さんが所有していた個体でなかったら手に入れようとは思わなかったという。ただ、「これは特別な思いが詰まったクルマなので、可能な限り良い状態で手もとに置いておきたいです」と話してくれた。




曲面で構成されたダッシュボードは開放感があり、乗員をリラックスさせてくれる。オーテックバージョンのステアリングはイタルボランテ製3本スポークが標準だが、取材車両はMOMO製が装着されていた。



英国・コノリー社の最高級牛革を用いたレザーシートを採用。もちろん、ドアトリムにも同素材があしらわれる。ただし、セフィーロの魅力のひとつである助手席のパートナーコンフォタブルシートは未装着。





1990年式 セフィーロ オーテックバージョン(A31kai)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4690×1695×1375
ホイールベース(mm) 2670
トレッド前/後(mm) 1460/1455
車両重量(kg) 1430
エンジン型式 RB20DET型
エンジン種類 直列6気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 1998
ボア×ストローク(mm) 78.0×69.7
圧縮比 8.5:1
最高出力(ps/rpm) 225/6000
最大トルク(kg-m/rpm) 30.0/2800
変速比 1速 2.785 / 2速 1.545 / 3速 1.000 / 4速 0.694 / 後退 2.272
最終減速比 4.363
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/マルチリンク
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 215/60R15(前後とも)
発売当時価格 354.0万円

初出:ハチマルヒーロー 2014年 11月号 vol.27(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1990年式 日産 セフィーロ オーテックバージョン(全3記事)

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【1】【2】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : SATOSHI KAMIMURA/神村 聖

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