先代から70mmも短縮されたボディ。スポーツセダンの代表格、スカイライン|1992年式 日産 スカイライン 4ドアスポーツセダン GTS-t タイプM

純正オプションのエアロフォルムバンパーとGT-Rボンネット&グリルは、P'sスペシャルの特別装備。アンバーのコーナーレンズは後期で採用されたもので、前期はクリアタイプだった。

       
4ドアセダンタイプで、一見おとなしい外観。そんな見た目に騙される事なかれ。その心臓部にはスポーツカー顔負けの高性能エンジンが搭載されている。そんなスポーツセダンたちの勇姿をここに紹介しよう。

【1992年式 日産 スカイライン 4ドアスポーツセダン GTS-t タイプM Vol.1】

 これまでにスポーツセダンと呼ばれるモデルはいくつも存在したが、代表格となるのはやはりスカイラインだ。なぜなら、ハコスカではレーシングエンジン直系のパワーユニットを迎え入れ、ジャパンではターボエンジンを採用。そしてR30では国産車初の4バルブDOHCターボを搭載するなど、どれもセダンの域を超えた運動性能を披露するホットモデルだったのだから。そして、ここに登場するR32も、そのイメージを受け継ぐ正真正銘のスポーツセダンだ。

 1989年に登場したR32は、先代となるR31から大きく変貌を遂げた流麗なデザインとコンパクトなボディサイズがポイント。R31はハイソカー的な路線に走って大型化され、スポーツ性が欠落したと言われたが、R32ではその反省を踏まえてダウンサイジングを敢行。4ドアスポーツセダンは70mm、2ドアスポーツクーペは130mmも全長が縮小され、車重は50kg以上も軽量化された。加えて新開発の4輪マルチリンクサスペンションを採用し、シェイプアップとの相乗効果で運動性能が飛躍的に向上したのである。

>>【画像17枚】レアなアイテム、特別仕様車「リーボックバージョン」のものを装着したフロアマット。スカイラインユーザーお約束と言えるスポーツコーナーのステッカーが貼られているリアウインドーなど




タービンの軸受けを従来のメタルからボールベアリングに変更。これにより、フリクションロスが低減し、レスポンスアップを実現した。




HKS製のマフラーはオーナーの好みにより交換したもの。ターボ車らしい乾いた重低音は、ドライバーを「その気」にさせてくれる。





サイドシルとリアサイドのプロテクターは純正オプション品で、購入時に装着した。5ナンバーサイズながらブリスターフェンダーのおかげでボリューム感満点だ。




1992年式 日産 スカイライン 4ドアスポーツセダン GTS-t タイプM(HCR32)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4580×1695×1340
ホイールベース(mm) 2615
トレッド(mm) 1460(前後とも)
車両重量(kg) 1360
エンジン型式 RB20DET型
エンジン種類 直列6気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 1998
ボア×ストローク(mm) 78.0×69.7
圧縮比 8.5:1
最高出力(ps/rpm) 215/6400
最大トルク(kg-m/rpm) 27.0/3200
変速比 1速 2.785 / 2速 1.545 / 3速 1.000 / 4速 0.694 / 後退 2.272
最終減速比 4.363
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション マルチリンク(前後とも)
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 205/55R16(前後とも)
発売当時価格 270.8万円

【2】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2014年 11月号 vol.27(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1992年式 日産 スカイライン 4ドアスポーツセダン GTS-t タイプM(全3記事)

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