【不認知系オールド2BOX】絶妙なサジ加減で王道の90'sスタイルを外す脱力アプローチでキメたコロナバン

一世を風靡したボイド・ニンジャを履くコロナバン(TT106V)

       
こんなチョイスもアリアリ!
スキマ的オールドスクールベースに萌え☆

【画像7枚】キャリアの上に載せたオールドBMX、一世風靡した足元のボイド・ニンジャなど、気になるオールドスクールなカスタマイズはココを参考に!

ガッツリ落とした車高で履きこなしたホイールは、90’sの銘品 、ボイド・ニンジャ17インチ。
キャリアに背負ったBMXはともにビンテージモノ。
肝心のベースは旧車ファンすらパッと車名が思い浮かばないほどの超マイナー車なのに、やけにイカしてるのがヤバい♪

この不認知系オールド2BOXは、昭和48〜53年に販売された5代目トヨペットコロナの後期TT106型バン。
マニアの間では「安全コロナ」と呼ばれるモデルで、実用車として人気はあった。
が、特徴のない平凡グルマゆえ、価値が見い出されず、今となっては絶滅危惧種となる。

国産オールドカーカスタムの世界でもコロナといえば、’60年代の3代目バリカン以外は見向きもされない、が不変の図式。
そんな背景もあり、我流レシピを安全コロナに落とし込むことで、現代感覚のいなせなオールドスクール仕様として蘇ったワケだ。

ボイド履きゆえ、90’sルックと思われそうだが、実際の’90年代カスタムは、ボディのスムージングやフルカラードペイントで商用車感を打ち消すのが鉄則。
だが、時代は変わり、国産セブンティーズ貨物車も素材を生かしたカスタムが市民権を得たゆえ、当時仕様は避け、外観はフェンダーミラーレスのストック重視とした。

実は、オーナーの職場のボスは、 HCS草分け時代から国産オールドカー&ホッドロッドカスタムにドップリ浸かってきたリアル90’sの生き証人。
カスタムのサジ加減もストックの魅力も熟知した超ベテランだけに、王道を外した脱力アプローチであっても、抜群にキマった姿を見せちゃうのでアリマス!



>>ベースはグリル大型化のマイチェンが逆に人気低迷を招いた’77年1月からの後期型。ちなみに、右に映るクルマは、オールドコロナの王道ベース“バリカン”と呼ばれる、3代目RT40型だ。


>>キャリア上のオールドBMXもコダワりまくり♪ 左の赤フレームがオーナー所有の丸石モンテッサの80’sモデル。右はGT DYNO。長年放置でボロボロだったのをDIYレストアしたそう。


>>フロントはマウント加工、リアはリーフ抜き+4インチブロックの生足ロワードで地面スレスレの激低に。アイボリーホワイトのボディは新車時からの純正色で、鈑金塗装は部分補修のみとなる。


>>シートは張り替えではなく、新車時からのオリジナル。中級グレードのデラックスのため、黒ビニールレザー&ファブリック生地のセパレートタイプが標準となっている。


>>グレーのダッシュカウルに色を合わせたステアリングは、ホイールと同時期のボイド当時物の“Posie”(ポジー)。4速MTのシフターはスナップオンのドライバーのグリップを加工流用したもの。


>>ホイールはムーンアイズオリジナルBOYD(ボイド)のキャスト・ニンジャ17インチで、フロント7J/リア8J。高価なビレット版ニンジャを本家ボイド特注でキャスト化し、’94年のリリースとともに大ブレイクした銘品だ。


>>スラムドした低車高フォルム&一世風靡したボイド・ニンジャ履きがストロングポイント。超マイナー車のイカしたスタイルに目を奪われる。


『カスタムCAR』2020年2月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:コロナバン(TT106V)/1977年型
SOURCE:カズミオートショップ& NOTICE HOT ROD Customs

PHOTO/佐藤亮太 TEXT/コンヒデキ

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