ロータリー勢の躍進と初代GT-Rの引退。「サバンナの敵はサバンナ」の時代へ|1975年式 マツダ サバンナ GT【3】

MAZDA RX-3 SPのエンブレムを配したリアサイド

70年代のレースシーンにおいて日産スカイラインGT-Rとともに一世を風靡したのがこの初代サバンナシリーズだろう。10A型から始まったREは、12A型へと排気量アップしながら、その勝利を増やしていった。

【1975年式 マツダ サバンナ GT Vol.3】

【画像27枚】ワイド感たっぷりのオーバーフェンダーを装着し、245サイズのワイドタイヤを履かせるのが当時からのRX-3のスタイル


72年に入ると12A型搭載のサバンナGTが参戦、ほぼ同数のスカイラインGT‐Rと、サバンナ、カペラのロータリー勢がグリッドを埋め尽くす事態となった。

その後、50勝達成とともに、初代スカイラインGT‐Rの引退(72年3月20日富士GCシリーズ第1戦・富士300㎞スピードレース)が訪れる。レースエントリーの車名には、この頃からサバンナRX‐3とサバンナGTの双方が並ぶようになる。

そして、73年にはペリフェラルポート仕様へ。サバンナの敵はサバンナという時代が訪れ、フェアレディZが唯一のライバルとなり、RX‐7が登場する70年代後半まで戦いは続いた。


>>ドライバーの後方視界確保と、後席乗車者への直射日光を避けるという2つの狙いから、キックルーバーと呼ばれるひさしが作られた。


>>12A型搭載のあかし、GTのエンブレム。GSグレードではGSの文字が入った。
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【4】に続く

主要諸元 SPECIFICATIONS
1975年式 マツダ サバンナ GT(S124A)

■エクステリア:フロントスポイラー、リアスポイラー、セミワークスオーバーフェンダー、レーシングジャケット、FRPフロントボンネットダクト改、アクリルガラス(5面)、リアキックルーバー、ナポレオンミラー
■エンジン:12A型(573cc×2ローター)、ブリッジポート仕様、MSD6A×2、パワーブラスター2×2、トラスト製オイルキャッチタンク
■吸排気系:ウエーバー48IDA改パワータンク付、ワンオフマフラー
■冷却系:電動ファン、アルミラジエーター、アルミプーリー
■駆動系:OS技研製スーパーシングルクラッチ/LSD
■燃料系:電磁ポンプ×2
■サスペンション:(F)フルタップ車高調、ピロアッパーマウント、スプリング8kg/mm (R)KYB製ショック、強化リーフスプリング
■ブレーキ:(F)ブレンボ製キャリパー、φ300mmスリットローター
■ホイール:ハヤシストリート(初期砂型)(F)14×9J -31 (R)14×11J -58(PCD110-4H)
■タイヤ:(F)225/40R14(トーヨー)(R)245/525-14
■インテリア:マツダスピードバケットシート、4点式ロールバー、オートメーター・タコメーター、大森追加メーター

【4】へ続く

初出:ノスタルジックスピード vol.024 2020年4月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1975年式 マツダ サバンナ GT(全5記事)

TEXT:NORIO FURUKAWA/古川教夫 PHOTO:MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ) COOPERATION : MIZUKAMI AUTO/水上自動車工業

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