「4気筒2Lで世界トップクラスの走りを目指す」規模を縮小しながらも継続した研究｜1990年式 ホンダ NSX【2】

Nosweb 編集部 2024/03/05

スカッフプレートには製造番号が刻印され、この個体は500番台。かなり初期に製造されたものだ

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このプロジェクト自体は実を結ばなかったが、規模を縮小しながらも研究の継続は許された。

プロジェクトリーダーを務めた上原繁さんは、「4気筒2Lで世界トップクラスの走りを目指す」という目標を掲げ、その過程でオールアルミボディを構想している。85年のことだ。

時を同じくして、北米でアキュラブランドを展開する計画があり、現地からイメージリーダーとなるスポーツカーのオファーが舞い込む。そこで上原さんは、2Lのミッドシップスポーツカー構想をアメリカに持ち込んだ。しかし、アメリカ側は猛反発。計画は振り出しに戻り、V6エンジン搭載へと舵が切られた。
【画像21枚】クルマを扱う「人」を優先に設計されたコクピット。ステアリングはタイプＲ専用のMOMO製に交換している。中央の太いセンターコンソール上部にエアコンやオーディオユニットをレイアウト。このスイッチ類も操作性が考慮され、ステアリングからの距離を近くすることで、手の動きを最小限に抑えている


>>低く、短いコンパクト偏平ノーズ。空力特性に優れるだけでなく、視界確保や運転のしやすさも考慮されている。


>>意外にもボディに「NSX」の文字が表記されるのはドアノブ部分だけ。

主要諸元　Specifications
NSX（NA1）

全長×全幅×全高（mm） 4430×1810×1170
ホイールベース（mm） 2530
トレッド前/後（mm） 1510/1530
車両重量（kg） 1350
エンジン型式 C30A型
エンジン種類 Ｖ型６気筒DOHC
総排気量（cc） 2977
ボア×ストローク（mm） 90.0×78.0
圧縮比 10.2：1
最高出力（ps/rpm） 280/7300
最大トルク（kg-m/rpm） 30.0/5400
変速比 1速3.071/2速1.952/3速1.400/
4速1.033/5速0.771/後退3.186
最終減速比 4.062
ステアリング ラック＆ピニオン
サスペンション ダブルウイッシュボーン（前後とも）
ブレーキ ベンチレーテッドディスク（前後とも）
タイヤ前・後 205/50ZR15・225/50ZR16
発売当時価格 800.3万円

【3】へ続く

初出：ハチマルヒーロー2017年1月号 vol.39
（記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです）

1990年式 ホンダ NSX（全4記事）

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