たっぷり1000kmを要しての慣らし。三木号にとっては、街乗り性能も重要なのだ|進化する「頭文字D」レプリカ vol.6【7】

車高の前後バランスは、劇中車両を忠実に再現していく。フロントはアブソーバーの全長を調整式にし、リアの車高はスプリング長で決めていくのでノウハウが必要とされる部分。ホイールは仮組みされたものだが、秋山仕様に近いデザインのホイールはすでに得知代表が発掘し、現在レストア中だ。

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AE86用からAE101用の純正品へ交換されたクラッチと、ベアリング類を新品にしたことにより、必要な踏力は大幅に減った。仕事の現場へ向かう足として活躍する三木号にとって、街乗り性能は重要なのだ。

なによりうれしいのはナイトドライブに安心なHIDヘッドランプへの換装。故障とは無縁の国産ブランド「ベロフ」が闇夜を明るく照らす。また将来を考え、空燃比は安全マージンを取ったセッティングが採用されている。

さらにこのコンディションをキープするため慣らしの重要性も強調する。カーランドでは、たっぷりと1000kmを要して慣らしを行う。3000rpmから500rpm刻みで上限の回転数を決め、それぞれ100kmの距離を巡行するという緻密に行われる慣らし。8000rpmまできっちりと吹け上がる4A-G型を作るために絶対に必要なメニューなのだ。

「頭文字D」秋山渉仕様もよどみなく製作が進行している。ボディの全塗装は完了、現在は取り外された内装パーツの組付けが行われる。ただ、外したものをそのまま組むだけではなく、すべてにクリーニングが施される。

【画像14枚】カーランドにて製作されている車両は「後期」にあたるS/C仕様。インテリアは原作に忠実にメーカー名の記されていないシートをチョイス。4点式シートベールとのアンカーをどうやって設置するか検討を重ねている


【8】へ続く


初出:ハチマルヒーロー 2016年11月号 Vol.38
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

進化する「頭文字Dレプリカ」 vol.6(全8記事)

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text:Kiyoshi Hatazawa/畑澤清志 photo:Minai Hirotaka/南井浩孝 Cooperation : カーランド、スーパーオートバックス京都WOOWワンダーシティ

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