人間に定期検診が必要なように、適切なタイミングで適切な処置をしなければならないのだ|進化する「頭文字D」レプリカ vol.6【3】

O/H中の三木さんは、カーランド所有のAE86レンタカー(AT車)を使用していた。トレノで京都観光もオツなものかもしれない。

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こうして、細分化されたユーザーの指向にあらゆる角度で応えてくれる4A-G型であるが、悩みがないわけでない。それが、経年劣化だ。人間に定期検診が必要なように、適切なタイミングで適切な処置を施していかなければ、4A-G型の持つ魅力を味わい続けていくことはできないのだ。

おりしも、鶴岡さんの大先輩にあたる声優・三木眞一郎さんのマシンが、4A-G型のオーバーホール(O/H)のためカーランドへとドック入りしていた。つぶさに見ていきながら、4A-G型エンジンの延命について考察してみたい。

ここにきて変化が現れている4A-G型のO/H事情について得知代表が語る。

「O/Hに必要な、AE86用のオーバーサイズピストンの部品供給が終了したもようです。AE92後期用の同ピストンで代用しなくてはいけない状況です」。

ボディパーツに続き、走るために必要不可欠な機関系にも欠品パーツが目につくようになった。それにともなってか、4バルブ4A-G型のオリジナルにこだわってきたユーザーの意識も変わってきたという。

【画像14枚】走るために必要不可欠な機関系にも欠品パーツが目につくようになってきた。燃費指向ではない時代のファイナルと5速のギア比を持つAE86。現代のクルマが100km/h巡行で2000rpmとするなら、AE86は120km/hで4000 rpm。エンジン内部は倍近く回っているので、それだけ寿命が早く到来する


【4】へ続く


初出:ハチマルヒーロー 2016年11月号 Vol.38
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

進化する「頭文字Dレプリカ」 vol.6(全8記事)

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text:Kiyoshi Hatazawa/畑澤清志 photo:Minai Hirotaka/南井浩孝 Cooperation : カーランド、スーパーオートバックス京都WOOWワンダーシティ

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