ランボルギーニ・ミウラP400SV【2】「ミウラ発展の歴史は改良の歴史」ともいえるミウラの完成形となったモデル|サーキットの狼世代へ

どの角度から見ても美しい姿を見せるミウラ。流麗でエレガントであるのにダイナミックな力感を伝えるフォルム。次作カウンタックとは正反対のデザインコンセプトである。

       
【1】から続く

「潮来のオックス」こと関根さんが50年近いスーパーカーライフの中で、最も印象深いクルマがこの赤/金の2色で塗り分けられた71年式ランボルギーニ・ミウラP400SVだという。

【サーキットの狼世代へ ランボルギーニ・ミウラP400SV vol.2】

 ミウラ400SVだが、このモデルはミウラ・シリーズ中の最終モデルで性能、完成度とも最も高い。よく知られるように、ランボルギーニはミウラを公表した段階で、市場の反響が予想以上に高く、計画を前倒しにしてミウラの市販に踏み切ったいきさつがある。

 それだけに、未成熟な部分も多々あり、ミウラ発展の歴史は改良の歴史と言ってもよいほどだった。

 67年3月、P400として市販が開始されたミウラは350psの仕様で登場。

 翌68年12月に、各部の改善を施した370psのP400Sにバトンタッチ。このモデルは2年4か月とロングライフを続け、71年3月のジュネーブショーでデビューする最終型のP400SVに引き継がれた。

>>【画像20枚】予想外の反響により、未成熟な部分を残して市販化されたミウラの歴史は改良の歴史ともいえる。その中で完成形となったモデルがP400SVである


>>前後カウルを開いた状態。とても市販車とは思えない大胆な構造に驚かされる。まるで高性能レーシングクーペ。これもミウラの大きな魅力のひとつである。


>>誇らしげなミウラSVのロゴ。変則六角格子のリアグリル、その下から突き出た2本のエキゾーストパイプ。385ps、300km/hに迫ろうかというロードカーとして世界最高の性能を持ちながら、それを感じさせないデザインのまとまりが見事だ。


>>3枚羽構造のセンターロックホイール。ノックオフハンマーを使って脱着するが、やはりレーシングカーを彷彿させる構造だ。




ランボルギーニ・ミウラP400SV

全長×車幅×全高4380×1780×1100mm
ホイールベース2504mm
トレッド 前/後1512mm/1512mm
車両重量1180kg
エンジン60度V型12気筒DOHC 横置きミッドシップ 
総排気量3929cc
最高出力385ps/7850rpm
最大トルク40.7kg-m/5750rpm
生産年1967〜1973年
生産台数150台
生産国イタリア


初出:ノスタルジックヒーロー 2018年 12月号 Vol.190

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)



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【3】に続く

text: Akihiko Ouchi/大内明彦 photo: Makoto Inoue/井上 誠 Cooperation : セキネネオングループ

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