純正インジェクションはそのまま、LINK制御で最適化したちょっと異色なL型チューンドZ【1】1977年式 日産 フェアレディZ

純正インジェクションのS31、1977年式フェアレディZ

       
天候や場所に左右されない走りを求めて、インジェクション仕様に変更する旧車オーナーは増えている。キャブ独特の味わいはさておき、始動性や安定性は電子制御のほうが優れているからである。ここで登場するS31Zは純正インジェクションを生かしてフルコンによるアップデートを図った、ちょっと異色なL型チューンドだ。

【時代を突き進むL型チューンド! 1977年式 日産 フェアレディZ Vol.1】

 オイルショックや排気ガス規制の影響により、キャブレターからインジェクション仕様へと変更されたS31Z後期型。搭載されるエンジンはL20E型となり、排ガス浄化システム(NАPS)も装備された。とはいえ、今となっては現存している車両の大半が、エンジンをL28型に載せ換えられているのはご存じの通り。

 そんななかGノーズをまとった240ZG仕様となるこちらのS31は、オリジナルのL20E型ユニットを積み込む。純正インジェクションをそのまま生かして、海外製の最新フルコン、LINKで制御しているのがトピックスだ。作業を担当したのは、エンジンスワップを得意とする愛知県の「ダディーモーターワークス」である。


>> 【画像17枚】Defiのタコメーターなど。フルコン制御としてから吹け上がりも軽くなった。ちなみに気になるフルコン導入のコストだが、キャブレター化+αといった所。純正インジェクションシステムがそのまま生かせるので、さほど変わらないコストで実現できたそうだ。
 など




>> 純正インジェクションはそのまま、LINK制御で最適化!



1977年式 日産 フェアレディZ(S31)

SPECIFICATIONS 諸元
■エクステリア:240ZG仕様(Gノーズ、オーバーフェンダー、リアスポイラー)
■エンジン:L20E型改
■吸排気系:メーカー不明マフラー
■点火系:RB25用ダイレクトイグニッション化
■燃料系:ボッシュ製燃料ポンプ
■制御系:LINK G4 STORM
■サスペンション:XYZ
■ホイール:RSワタナベ
■インテリア:ナルディ製ステアリング、電動パワーステアリング、日本精機製タコメーター/Defi追加メーター(水温、油圧、油温)、PLX製A/Fメーター

【2】に続く

初出:ノスタルジックスピード vol.022 2019年11月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1977年式 日産 フェアレディZ(全3記事)

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text : DAISUKE ISHIKAWA/石川大輔 photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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