「クルマの調子を良くしてやることが好き」オリジナルを保つことより、快調に走れることを優先【2】1966年式 日産 ブルーバード 1300 2ドア デラックス

こう見えてかなりのジャジャ馬。走りもサウンドも相当に刺激的

       
ピニンファリーナがデザインを手がけた2代目ブルーバード。ここで紹介するのは、希少な中期型、1300 2ドアDXベースのチューンドだ。
A15型にキャブはウエーバー、ミッションは5速に換装している。この和製ジュリアの性能はDOHCエンジンを搭載した本家をもはるかにしのぐ。

【1966年式 日産 ブルーバード 1300 2ドア デラックス Vol.2】

【1】から続く

 普段の足も、現行車ではなくマイティボーイ。さらに、チョイ乗り用のバイクもモンキーやロードフォックスという、筋金入りの旧車党だ。そして、それらの整備やカスタムのほとんどを自分の手でこなす。ネットやショップで気になる1台に出合っては、手に入れてメンテナンスし、お気に入りの仕様にモディファイする。仕上がったら手放し、また新しい旧車を手に入れる。

「自分は、乗ることにも増して、クルマの調子を良くしてやることが好きみたいです。だからこそ、手のかかる旧車が好み。そして元気にするためなら、オリジナルの仕様にこだわりません」。

オリジナルを保つことより、快調に走れることを優先し、たとえそれが希少なモデルであってもモディファイやチューニングを施すことをためらわない。磨いて眺めて楽しむのではなく、修理して、走って、リアルにそのクルマの持ち味を楽しみつくすことこそがオーナーの旧車愛なのだ。

>> 【画像18枚】ピニンファリーナがデザインを手がけた2代目のスタイリングやS13シルビア流用のブレーキシステムなど



>> オイルクーラーはナンバープレートで目隠しするカタチで設置されている。外観はあくまでも大人らしくシックにカスタム。





>> リアのショックはビルシュタイン。20mmブロックで若干車高をダウン。 フロントブレーキはディスクタイプに交換。動力性能に見合う制動力を得る。システムはS13シルビアの純正を流用。



1966年式 日産 ブルーバード 1300 2ドア デラックス(P411)

SPECIFICATIONS 諸元
■エンジン:A15に換装 ■点火系:MDI ■吸気系:ウェーバー ■排気系:タコ足、別注ステンレスマフラー ■冷却系:オイルクーラー、電動ファン ■駆動系:5速ミッション ■ブレーキ:フロントディスク化 ■サスペンション:(F)コイルスプリングカット (R)ローダウンブロック&ビルシュタインショック ■インテリア:タコメーター、油圧計、油温計、水温計、ダットサンタイプバケットレカロ ■タイヤ:TOYO(F)165/60R14 (R)185/55R14 ■ホイール: ハヤシレーシング(F)14×6.5J (R)14×7.0J



【3】に続く

初出:ノスタルジックスピード vol.021 2019年8月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1966年式 日産 ブルーバード 1300 2ドア デラックス(全3記事)

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【1】から続く

text : ISAO KATSUMORI(ZOO)/勝森勇夫(ズー) photo : RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS)/清水良太郎(フォックスブックス)

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