A15型をスワップした希少な2代目2ドアセダン【1】1966年式 日産 ブルーバード 1300 2ドア デラックス

A15型をスワップした410ブル

       
ピニンファリーナがデザインを手がけた2代目ブルーバード。ここで紹介するのは、希少な中期型、1300 2ドアDXベースのチューンドだ。
A15型にキャブはウエーバー、ミッションは5速に換装している。この和製ジュリアの性能はDOHCエンジンを搭載した本家をもはるかにしのぐ。

【1966年式 日産 ブルーバード 1300 2ドア デラックス Vol.1】

 ブルーバードは1959年から2001年まで、40年以上に渡り生産された日産のロングセラーカーだ。オーナーが所有するダットサン・ブルーバードは、その2代目P410のマイナーチェンジモデルとなる中期型P411ブルーバード13002ドアセダンDX。イタリアのピニンファリーナがスタイリングを手がけたことで知られ、アルファロメオ・ジュリアにルックスが似ていたことから、和製ジュリアと称されたモデルの最終型であり、希少な2ドアセダンだ。発売から3年半、個性的な後ろ下がりのスタイリングや、独特な鍵穴型テールを持っていたピニンファリナー仕立てのブルバードは、この中期型で姿を消した。

「2代目には1200SSや1600SSSといったスポーツタイプがありますが、コイツの性能はそのいずれにも負けません。それどころかDOHCエンジンを載せた本家ジュリアにだってね(笑)。なにせA15型エンジンスワップにウエーバーキャブ、そして5速MTの本格的スポーツチューンド。しかも陸運局お墨付きの公認車。希少な2代目2ドアセダンで、ここまでやっているブルは滅多にいないはず」
 そう話すオーナーはこれまでも、希少な旧車を、オリジナルに固執せず自由に、自分好みのスタイルで楽しんできた。コロナ2000GT(RT114)、セリカLB2000GT(RA25)、カローラレビン(TE27)、フェアレディZ(S31)など、付き合った旧車は挙げるとキリがないほどだ。

>> 【画像18枚】A15型改+ウエーバー45DCOE152に換装されたパワーユニットなど。キャブ本体にバキューム口がないため、負圧進角のバキュームをインマニのインシュレータを加工して取り出す




> マイナーチェンジにより1.2Lモデルは1.3Lにエンジンキャパがアップした中期型の411。このモデルまでがテールランプがノスタルジックな鍵穴デザインとなる。



1966年式 日産 ブルーバード 1300 2ドア デラックス(P411)

SPECIFICATIONS 諸元
■エンジン:A15に換装 ■点火系:MDI ■吸気系:ウェーバー ■排気系:タコ足、別注ステンレスマフラー ■冷却系:オイルクーラー、電動ファン ■駆動系:5速ミッション ■ブレーキ:フロントディスク化 ■サスペンション:(F)コイルスプリングカット (R)ローダウンブロック&ビルシュタインショック ■インテリア:タコメーター、油圧計、油温計、水温計、ダットサンタイプバケットレカロ ■タイヤ:TOYO(F)165/60R14 (R)185/55R14 ■ホイール: ハヤシレーシング(F)14×6.5J (R)14×7.0J

【2】に続く

初出:ノスタルジックスピード vol.021 2019年8月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1966年式 日産 ブルーバード 1300 2ドア デラックス(全3記事)

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text : ISAO KATSUMORI(ZOO)/勝森勇夫(ズー) photo : RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS)/清水良太郎(フォックスブックス)

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