ラリー・モンテカルロ・ヒストリックの地へ【6-1】ラリー・モンテカルロ・ヒストリックへの道 Vol 006

冷たい雨の降りしきるランスの街を「コンサントラシオン」に向けて走り出す横田/大木組の240Z。

       
プロジェクトの発足から約1年間の準備期間を経て、ようやく戦いの地であるフランスに乗り込んだ横田館長。今回はランスからの「コンサントラシオン」スタートから、競技拠点であるバランス到着までリポートする。

【 ラリーモンテカルロ・ヒストリックへの道 Vol.6-1】

 2017年1月、「伊香保おもちゃと人形 自動車博物館」横田正弘館長のひらめきからスタートした「ラリーモンテカルロ・ヒストリック2018」参戦プロジェクト。それから約1年間、故郷である群馬・前橋市をも巻き込んだ準備期間を経て、横田館長と愛車ダットサン240Zは、ついに決戦の地、フランスへと降り立つことになった。

 今回の「チーム横田」のサポートメカニックとして、スタートからゴールまで全行程を帯同したのは、レーシングドライバー出身のエンジニア兼メカニックで「ラリーモンテカルロ・ヒストリック」はこれまで3回もサポートしているエキスパートの「ひとみエンタープライゼス」代表、人見俊一さん。1月31日早朝、パリに到着した彼と筆者は、昨年12月のうちに横浜港から発送してあった240Zを、まずはフランス大西洋側の港町、ル・アーブルの保税倉庫から引き取り。歴戦の敏腕コドライバー、大木悦子さんとともに横田館長が待ち受けているスタート地、フランス北部の地方都市ランスまで、人見さんのドライブで約350kmのシェイクダウン走行を、まったくのノートラブルのまま終えることができた。

 ところで、これまでにもお伝えしてきたように「ラリーモンテカルロ・ヒストリック」の最大の特徴といえば、世界ラリー選手権(WRC)のオリジナル版「モンテカルロ・ラリー(現ラリー・モンテカルロ)」では1995年を最後に廃止されてしまった超長距離リエゾン「パルクール・デ・コンサントラシオン」が設定されていること。ヨーロッパ各都市から、場所によっては国境をいくつも越えてモンテカルロまで参集するロマンチックなさまは、往年のモンテカルロ・ラリーでは象徴的なものとして知られていた。

>> 【画像15枚】レース前車検:レギュレーションに合致していることや灯火類などをチェックする車検のようすなど。仏ダットサン・クラブ会長、ユベール・プッテマンスさんが大いに助けてくれた




ラリーファンならば、誰もがあこがれるモンテカルロのパルクフェルメ。ここに世界中から300台以上が集結した。





有名な凸型「モンテプレート」をアレンジしたプレートが貼られると、いよいよ気分が高まる。





【レーススタート】

ランス市役所前のスタート台から出発。会場に詰めかけたギャラリーの喝采が、ひときわ高まる瞬間。



【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2018年6月号 vol.187
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

ラリーモンテカルロ・ヒストリックへの道 Vol 006(全2記事)

関連記事:ラリーモンテカルロ・ヒストリックへの道

関連記事:240Z

text & photo:HIROMI TAKEDA/武田公実 photo:KEIGO YAMAMOTO/山本圭吾

RECOMMENDED

RELATED

RANKING