スポーツオプション!? のサイド出しのマフラーなどを装備したハコスカ【2】1969年式 日産スカイライン 2000 GT-R レーシング仕様

レーシングスチールワイドホイールに装着されるタイヤは、ダンロップRACING CR92。リアのサイズは230/600-14。ブレーキは純正ドラムのままだ

       
日本のモータースポーツの世界で、無類の強さを発揮し、伝説となったスカイラインGT-R。
その当時を走ったレーシングカーが動態保存されているのは、かなり珍しいケースだ。
1970年代の空気感すら閉じ込めた、生きる伝説のオーラに迫る!

【 1969年式 日産スカイライン 2000 GT-R レーシング仕様 Vol.2】

【1】から続く

 当時のレースを実際に走っていたレーシングカーそのものだという、今回取材した1969年式のPGC10スカイライン2000GT‐R。残念ながら、はっきりとした素性までは分からないが、当時日産のセミワークス的な存在であったスクーデリア・ニッサンが製作に大きくかかわっていたようだという。

 取材時、このPGC10レーシングを所有していたのは、静岡県浜松市にある「ガレージタケウチ」だ。代表の竹内智久さんによると、実際に富士フレッシュマンに参戦していた前オーナーから直接引き取った車両だ。その前オーナーへGT‐Rを譲渡したのがスクーデリア・ニッサンではないかとのこと。

 竹内さんも当時の態勢や戦績など、詳細な情報を得ようと、さまざまなルートをたどってみたが、当時を知る決定的な手がかりはまだつかめなかった。


>> 【画像22枚】スポーツオプションのパーツだと思われるオイルクーラーやサイド出しマフラーなどが、当時のレースシーンをほうふつさせるアピアランスなど




>> 当時のチューニングが施されたS20型エンジン。基本的には当時の状態のままで、キャブのクリーニングなどメンテナンス作業のみ実施。中身が分からないので、オーバーホールも検討中。



>>キャブはウエーバー45DCOEに変更。ファンネルは、吸気管長を稼ぐために、溶接して延長されたパーツが使われていた。



1969年式 日産スカイライン 2000 GT-R レーシング仕様(PGC10)

Specification 諸元
●エクステリア : FRPボンネット/フロントフェンダー/ドア/トランク/オーバーフェンダー/レーシングジャケット/リアスポイラー、アクリルウインドー
●エンジン : S20型(K2ヘッド)レース仕様、ウエーバー45DCOE、レース用エキゾースト&サイド出しマフラー
●駆動系 : 71Aミッション(OP1)、R192デフ(ファイナル4.6)
●足回り : 前後ともレース仕様
●ブレーキ : (F)MK63キャリパー&ベンチレーテッドローター (R)ドラムブレーキ
●内装 : マッハステアリング、ワンオフレース用メーターパネル、レース用ワイドミラー、ダッツンバケットシート、5点式フルハーネス、4点式ロールバー
●ホイール : レース用ワイドホイール(スチール)
●タイヤ : ダンロップ レーシングCR92 (F)200/590-14 (R)230/600-14

【3】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2018年2月号 Vol.185
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1969年式 日産スカイライン 2000 GT-R レーシング仕様(全3記事)

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【1】から続く

photo : KAZUHISA MASUDA/益田和久

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