S20型エンジンにクーラーを装着。ファンあこがれの通勤快速GT-R【1】1969年式 日産 スカイライン 2000 GT-R

左右外側のロービームは、シビエのレンズにHIDユニットを組み込んで、夜間の十分な視界を確保。ハイビームは小糸製シールドビームのままだ。

       
「旧車イコール夏場の灼熱地獄」と相場は決まっているが、汗をダラダラ流しながら運転しているのは
けっしてスマートな姿じゃない。それならば現代の快適装備をうまく利用して旧車をセットアップすれば
だれもがあこがれる「通勤快速仕様」のGT-Rが作れるはず。それを実現した1台を紹介しよう。

【 1969年式 日産 スカイライン 2000 GT-R Vol.1】

 旧車を手に入れた後、その個体をどのように維持していくかは、オーナーの自由だ。新車当時のオリジナルの姿をとことん追求していくもよし、エンジンをチューニングしたり、足回りに手を加えるもよし、さらにエンジンを新しい世代のものに載せ替えるなど、大掛かりに改造するのもいいだろう。要はオーナー自身がやりたい方法を実現することが、そのまま旧車のある生活を楽しむことになるのだ。

 今回このページで紹介するPGC10スカイライン2000GT‐Rは、オリジナルの4ドアセダンのフォルムをしっかり保ちながら、必要なところにモディファイが加えられた上質な一台に仕上がっている。そのコンセプトは「通勤快速GT‐R」。春夏秋冬、毎日の通勤を安全で快適にこなすために、いろいろと手が加えられている。


>>【画像18枚】2000GTのエンブレムが付くセンターコンソールの2つのメーターは、左が電圧、右が燃料。その右隣には左が油圧、右が油温の組み合わせとなる大森メーター製の追加メーターなど




>> フロントグリルは1969年式のNバッジとGT-Rエンブレムの組み合わせ。





>> 左右のフロントフェンダーには2000GTと共通の欧文車名とGT-Rを表すGT赤バッジ。





>> 4ドア専用のGT-Rエンブレムが付く。

1969年式 日産 スカイライン 2000 GT-R(PGC10)


Specification 諸元
全長 4395mm
全幅 1610mm
全高 1385mm
ホイールベース 2640mm
トレッド前/後 1370 / 1365mm
最低地上高 160mm
室内長 1775mm
室内幅 1300mm
室内高 1120mm
車両重量 1120kg
乗車定員 5名
登坂能力sinθ 0.490
最小回転半径 5.3m
エンジン型式 S20型
エンジン種類 水冷直列6気筒DOHC
総排気量 1989cc
ボア×ストローク 82.0×62.8mm
圧縮比 9.5:1
最高出力 160ps / 7000rpm
最大トルク 18.0kg-m / 5600rpm
変速比 1速 2.957 / 2速 1.853 / 3速 1.311 / 4速 1.000 / 5速 (OD)0.852 / 後退 2.922
最終減速比 4.444
燃料タンク容量 100L
ステアリング形式 リサーキュレーティング・ボール(ギア比18.5)
サスペンション前/後 ストラット・コイル / セミトレーリングアーム・コイル
ブレーキ前/後 ディスク / リーディングトレーリング
タイヤ前後とも 6.45H14-4PR
発売当時価格 150万円



【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2018年2月号 Vol.185
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1969年式 日産 スカイライン 2000 GT-R(全3記事)

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PHOTO : KAZUHISA MASUDA/益田和久

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