0→1000mでR32GT‐Rから0.2秒遅れの実力! そんなGT-Rの匠が仕上げたマニア垂涎のKPGC10【1】1971年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-R

1971年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-R

       
数々の栄光を打ち立てたGT-Rだが、生産から40年以上もたつクルマを維持するには技術と知識が必要だ。
そんな全国のGT-Rオーナーが一目置く、匠と呼ばれたのがシライシエンジニアリングの白石茂樹さん。
残念ながら2016年10月に亡くなったが、白石さんが手がけたGT-Rは、今もなお輝き続ける。

【 1971年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-R Vol.1】

 レースで勝つことをコンセプトに開発されたGT‐Rは、メンテナンスやチューニングにおいても、それ相応の技術や知識を必要とする。それは旧車というひとくくりにできるものではなく、GT‐Rならではのノウハウが必要。そうでなければ、完調なコンディションを維持するのが難しいのだ。

 そのため、各地にGT‐Rを得意とするショップがある。中でも、愛媛県今治市の「シライシエンジニアリング(SE)」は、全国のオーナーが信頼する匠のショップ。2016年10月に創設者の白石茂樹さんが亡くなったが、息子の慎弥さんがその遺志を受け継いだ。

 SEで仕上げられたGT‐Rは、某クルマ雑誌の谷田部でのテストで、0→1000mはR32GT‐Rから0.2秒遅れの実力を発揮。もちろん、各部にSE流のチューニングが施されているが、スペックは純正の2L仕様。しかし、その加速力やレスポンスは、ノーマルの比ではなかったそうだ。


>>【画像18枚】SEで仕上げたあかしとなる、赤でも朱色でもない、独特のオレンジがかった赤で塗装されたヘッドカバーなど。もちろん、純正の結晶塗装も行なっている。エンジンの中身は、S20型のスタンダードとなる2LのSE仕様だ






>> フルストリップの状態から仕上げられたボディは、新車のようなコンディションを見せる。故・白石茂樹さんが納得して仕上げた1台で、テールランプの右下に貼られた「SE」のステッカーが、その素性を証明する。

1971年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-R


Specification 諸元
全長 4460mm
全幅 1665mm
全高 1370mm
ホイールベース 2610mm
トレッド前/後 1370 / 1365mm
最低地上高 160mm
室内長 1655mm
室内幅 1325mm
室内高 1110mm
車両重量 1100kg
乗車定員 5名
最高速度 200km / h
登坂能力tanθ 0.58
最小回転半径 5.2m
エンジン型式 S20型
エンジン種類 水冷直列6気筒DOHC
総排気量 1989cc
ボア×ストローク 82.0×62.8mm
圧縮比 9.5:1
最高出力 160ps / 7000rpm
最大トルク 18.0kg-m / 5600rpm
変速比1速 2.957 / 2速 1.858 / 3速 1.311 / 4速 1.000 / 5速 0.852 / 後退 2.922
最終減速比 4.444
燃料タンク容量 100L
ステアリング形式 リサーキュレーティングボール
サスペンション 前/後 コイルスプリング式独立懸架ストラット / コイルスプリング式独立懸架セミトレーリングアーム
ブレーキ 前/後 ディスク / リーディングトレーリング
タイヤ前後とも 6.45H-14-4PR
発売当時価格 154万円



【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2018年2月号 Vol.185
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1971年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-R(全3記事)

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photo : RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS)/清水良太郎(フォックス ブックス)

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