あのローレルそのものに出会う|1972年式 日産 ローレル HT 2000 GL-6【2】大人がたしなむ旧車チューンド

ウッドパネルに丸形3連メーターが並ぶインパネ。左がタコ、中央がスピード、右が水温、燃料、各インジケーターという凝ったデザインになっている

       

雑誌で見て、あこがれていた
ローレルグリーン×ブラウンの有名車を
自分好みにチューンナップする楽しみ

10数年前に雑誌で見かけた、うぐいす色に似た薄いグリーンのボディに、埋め込み式のヘッドレストと縦にタックの入った赤茶系のブラウンのシートを持つ1台。あこがれ続けたクルマそのものに出合い、所有することになる。あらためてローラと名付けられた1台は、やりすぎず手を入れないこともない、ほどほどを知る大人の仕様。いつかオーナーのローレルと呼ばれる日が来るのかもしれない。

【 1972年式 日産 ローレル HT 2000 GL-6 Vol.2】

【1】から続く

 会社勤めでクルマ趣味をもつ。楽しくやっているようでも、おのずと限界が見えるときがある。オーナーはある時、一念発起して当時勤めていた会社の社長に相談。副業を許可してもらい、就業後などにアルバイトをすることにした。月曜から土曜までは本職の仕事にアルバイトを掛け持ちし、日曜は趣味の時間に。もし雨が降ったら家族サービス、そんな生活を続けて、資金を作りながら、趣味に没頭していった。

 そして6年前のある日、地元の後輩がC130ローレルの情報を持ってきた。この後輩は本人もノスタルジックヒーローに掲載されたことがある筋金入りの旧車好き。常日頃からオーナーがローレルについて話をしている相手でもあるので、事情は知っている。その彼が持ってきた話は……。

 1972年式の前期GL‐6、そしてローレルグリーンのエクステリアに、ブラウンのインテリア。そう、まさにあのローレルそのものだったのだ。山口県のオーナーのもとへと嫁いでいたローレルは、運命的な出合いとともに、3人目のオーナーとなるオーナーに引き継がれることになった。


>>【画像15枚】助手席前にある吊り下げ式のクーラーは日立製の当時モノで、ガスも旧タイプを使用。その上に組み込まれている1DINのオーディオなど



>> SGX、GL-6のローレルホワイトに組み合わされたブラウンのインテリアカラー。ローレルグリーンの場合、SGXは黒、カスタム6ではグリーンのシートと組み合わされていた。





1972年式 日産 ローレル HT 2000 GL-6(KHC130)

SPECIFICATION 諸元
■エクステリア:ローレルグリーンオールペイント
■エンジン:L28型載せ替え
■吸気系:ソレックス44PHH
■排気系:トラスト製タコ足(φ42.7㎜)/デュアルマフラー
■冷却系:3層ラジエーター
■サスペンション:S130Z純正ストラット加工車高調、ピロアッパーマウント
■ブレーキ:S130Z用ブレーキ流用
■インテリア:ダッツンコンペステアリング、吊り下げ式クーラー(当時モノ)、
ジャパン用クーラーコンプレッサー流用
■タイヤ:ファルケンZIEX-ZE912(F)185/55R14 (R)195/60R14
■ホイール:ハヤシレーシング テクノレーシング(F)14×8J (R)14×9J



【3】に続く

初出:ノスタルジックスピード vol.019 2019年2月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1972年式 日産 ローレル HT 2000 GL-6(全3記事)


関連記事:大人がたしなむ旧車チューンド

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【1】から続く

text : NORIO FURUKAWA/古川教夫(カチくる) photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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