「もう年だし、ゆったりと旧車を楽しみたかったんです」|1985年式 トヨタ ソアラ 3000 GT Vol.1

ホイールのワンインチアップとわずかなローダウンにとどめたシンプルメイク。フロントのリップは純正オプションだ。

       
ソアラはトヨタが海外に技術をアピールするために開発したスペシャリティークーペ。登場した1981年は折しもバブル期まっさかりで、予想を上回るセールスを記録した。このMZ12は、エンジンが2.8Lの5MG型から3.0Lの6MG型に変更された初代の最終モデルで、性能や快適装備も現代的となっている。そんなゆとりの3000GTを、ホイール交換とレノマコーディネートで、ソアラらしくオシャレに楽しんでいる1台。

【1985年式 トヨタ ソアラ 3000 GT Vol.1】

「あのクルマなら、黙っていても、女子大生が隣に乗ってくる」。その当時トヨタのソアラは、ただのナンパ車ではく、巷でそんなふうに評された。その理由が、それまでの日本の高級車になかった知的なラグジュアリーイメージだ。ただのハイソではない、インテリジェンスな雰囲気。そしてこのクルマに、そんな知的なイメージを与えたのが、搭載された数々の最先端テクノロージーだ。TCCS(エンジン電子制御システム)、ECT(電子制御式AT)、TEMS(電子制御サスペンション)といった未来型のシステムは、まさにデビュー当時のこのクルマのキャッチコピー「未体験ゾーンへ」を具現化するものだった。その技術の数々は、今もトヨタ車の中で進化を続けており、快適性という面において、30年以上も前に生まれたソアラは現代のクルマとほとんど変わらない。




高速クルージングをゆとりをもってこなすグランツーリズモ。そんなこのクルマにも軽く強いボルクレーシングTE37Vは映える。



「もう年だし、ゆったりと旧車を楽しみたかったんです」
 と、オーナーは、このソアラ3000GTを購入した動機をそんなふうに話す。標準にしてフル装備、電子制御のATで操作はラクラク、しかも3Lとなる6MG型のエンジンはその気になれば十分な速さを発揮する。それでいて若かりし頃のシーンがよみがえるソアラは、まさにオーナー求めた理想の1台だったのだ。



>>【画像14枚】レカロとコラボのシート、イタルボランテとコラボのステアリングホイール、そしてルームミラーなど、レノマでまとめられたインテリアなど



スポークにボルクレーシングTE37VSLのステッカーを貼る。このカラーは2016年限定のTE37VSLのPW色である。これもテスト仕様のアレンジで、通常モデルにはないスペシャルだ。





軽くて強い鍛造製法のTE37Vは、クルマの運動性能を確実に向上させる。ソアラの先進的な走りの性能を楽しめるベストな選択だ。


1985年式 トヨタ ソアラ 3000 GT(MZ12)
SPECIFICATION 諸元
●エクステリア:純正フロント&リアスポイラー
●エンジン:ノーマルスペック
●足回り:ダウンサス
●タイヤ:TOYO DRB 185/55R16
●ホイール:レイズ ボルクレーシングTE37V
(F)16×8J ±0 (R)16×9J±0(テストサイズ)
●内装:renomaステアリング/フロントシート/
    リアシート張り替え/ルームミラー/レノマ フロアマット

【2】に続く

初出:ノスタルジックスピード 2018年5月号 vol.016
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1985年式 トヨタ ソアラ 3000 GT(全2記事)

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text : ISAO KATSUMORI(ZOO)/勝森勇夫(ズー)photo : RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS)/ 清水良太郎(フォックス ブックス)

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