ワンインチアップとわずかなローダウン。こだわりのrenomaコーデ・インテリアで、スポーティー&ゴージャスな80's|1985年式 トヨタ ソアラ 3000 GT Vol.2

フロントシートはドイツのレカロとフランスのレノマのコラボアイテム。「renoma」のロゴがレカロシートをファッショナブルに見せる。

       
ソアラはトヨタが海外に技術をアピールするために開発したスペシャリティークーペ。登場した1981年は折しもバブル期まっさかりで、予想を上回るセールスを記録した。このMZ12は、エンジンが2.8Lの5MG型から3.0Lの6MG型に変更された初代の最終モデルで、性能や快適装備も現代的となっている。そんなゆとりの3000GTを、ホイール交換とレノマコーディネートで、ソアラらしくオシャレに楽しんでいる1台。

【1985年式 トヨタ ソアラ 3000 GT  Vol.2】

【1】から続く

 ホイールをスポーティーなモデル(ボルクレーシングTE37V)に変えて、車高をほんの少しだけ落とす。オリジナルを大事にするオーナーが、エクステリアで手を加えたポイントは必要最小限なメニューだけだ。



フロントシートと同じ生地を使って張り替えられたリアシート。内装のコーディネートは全脚共通が基本。それにしても、当時のrenomaの生地を保管していたというオーナーがサスガです。

 一方、オーナーのこだわりを強く感じるのがレノマでコーディネートされたオシャレな車内空間だ。レノマは、80年代を代表するフランスの高級ファッションブランドで、カー用品を多数リリースしていたことからクルマ好きにも大人気で、当時を知るオーナーには思い出深い。ステアリング、シート、フロアマット、ミラーなど、車内はレノマで統一されている。
「特別レノマにこだわりがあったわけじゃないんだけど、増えるにしたがい、イジになってきていたことは確か。今はもうすべて絶版だしね」と笑うオーナー。ソアラあこがれ世代のオーナーにとって、「renoma」の文字は、記憶回路を刺激する誘惑のロゴ。でなければ当時一脚40万円もした電動シートを手に入れるわけがない。これからも優雅に、リッチに、そしてたまにスポーティーに、ソアラを走らせるのがオーナーの旧車スタイルだ。


>>【画像14枚】フロントは16×8J±0のMリム、リアは16×9J±0の彫りの深いLリムタイプが装着されるボルクレーシングTE37Vなど



ステアリングは、イタリアのイタルボランテとフランスのレノマの共作となるゴージャスなウッド&レザーのコンビモデル。細身のグリップがエレガントな雰囲気。





電子制御がふんだんなソアラの快適性を一段と高めるレカロのパワーシート。当時の価格で、1脚40万円という超豪華装備だ。





ホイールのワンインチアップとわずかなローダウンにとどめたシンプルメイク。フロントのリップは純正オプションだ。
 


OWNER’S VOICE




 オーナーは、レイズでホイールを企画開発するエグゼクティブプロデューサー。愛車のソアラに履かせたボルクレーシングTE37Vは、オーナーが手がけたヒット作だ。「もともと、旧車が好きだったので、旧車にフィットする鍛造ホイールTE37Vを開発したんです」とオーナー。旧車好きが旧車のために開発したのだから、似合わないわけがないということ。ゆったりと優雅に、旧車を楽しむのがオーナー流だ。


1985年式 トヨタ ソアラ 3000 GT(MZ12)
SPECIFICATION 諸元
●エクステリア:純正フロント&リアスポイラー
●エンジン:ノーマルスペック
●足回り:ダウンサス
●タイヤ:TOYO DRB 185/55R16
●ホイール:レイズ ボルクレーシングTE37V
(F)16×8J ±0 (R)16×9J±0(テストサイズ)
●内装:renomaステアリング/フロントシート/
    リアシート張り替え/ルームミラー/レノマ フロアマット


初出:ノスタルジックスピード 2018年5月号 vol.016
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1985年式 トヨタ ソアラ 3000 GT(全2記事)

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【1】から続く

text : ISAO KATSUMORI(ZOO)/勝森勇夫(ズー)photo : RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS)/ 清水良太郎(フォックス ブックス)

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