70年代に輸出されていたの? 北米仕様のクラウンはかなりレアな存在 |1970年式 トヨタ クラウン Vol.1

リアのUSマーカーが当時をしのばせるポイント。テールまわりもきれいだ。

       
多くの日本車が走るアメリカ西海岸においてさえ、トヨタ クラウンはかなりレアな存在だ。その希少性とデザイン性から、
彼の地の旧車好きの間では、密かに注目を集めている。エンジンスワップや最新のアフターパーツを使ったレストモッドを実現した、
アメリカでもまずお目にかかれない、S50クラウンを紹介しよう。

【1970年式 トヨタ クラウン Vol.1】

 一般的には日本専売のイメージが強いクラウンだが、実はトヨタにとって初の対米輸出モデルでもある。1957年10月31日にカリフォルニアに設立された米国トヨタ販売会社(トヨタ・モーター・セールス・USA・インク)が、最初に輸入、販売したモデルが、何を隠そう初代のクラウン。一時中断を挟みながらも、1973年(4代目)までアメリカに輸入された。

 もともと販売台数が多くなかったこともあり、北米仕様のクラウンはかなりレアな存在だ。西海岸の旧車好きが集まるJCCSの会場でさえ、見かけることはまれである。


>>【画像20枚】テールまわりもきれい。当時をしのばせるポイント、リアのUSマーカーなど



苦労して見つけた外板は板金作業でまっすぐに修正。オリジナルのガンメタリック塗装で、独特の重厚感も生み出している。
 




ブレーキは、フロントが4ポット、リアが2ポットのブレンボ製を装着。ハブとキャリパーブラケットはCNCで製作した。



1970年式 トヨタ クラウン(MS50)

SPECIFICATION 諸元
■エクステリア:リクロームバンパー、レストアステンレス&クロームモールディング、ガンメタルペイント、レストアラバーモールディング、キーレスリモートドアロック&セキュリティ
■エンジン:2JZ-GE型エンジン、カスタムモーターマウント&トランスミッションマウント、
 Painnless Performance Productワイヤリングシステム
■吸排気系:OBX Racing Sportsエキゾーストマニホールド、Magnaflowエキゾーストシステム
■点火系:OPTIMAハイパフォーマンスバッテリー ■冷却系:KOYOラジエーター、SPALデュアルファン
■サスペンション:QA1カスタムコイルオーバー
■ブレーキ:ブレンボカスタムフロント4ピストン&リア2ピストンブレーキ、アップデートブレーキブースター&マスターシリンダー
■インテリア:Dynamatインストール、レストアヘッドライナー&カーペット、シートトリム張り替え、
 カスタムメータークラスター、Auto Meterゲージ、Vintage Airヒート&エアコンディショニングシステム
■タイヤ:ヨコハマS.drive (F)225/40R18 (R)245/35R18 ■ホイール:ENKEI TENJIN 18インチ


【2】に続く

初出:ノスタルジック スピード 2018年2月号 vol.015
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1970年式 トヨタ クラウン(全3記事)

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text : HIDEO KOBAYASHI/小林秀雄 photo : AKIO HIRANO/平野 陽

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