「自分が健康なうちはずっと乗っていたい」多くのファンに愛された、かッとびスターレット|1985年式 トヨタ スターレット Si 5ドア Vol.3

刺激的な走りにゾッコン!  かッとび系のコンパクト

       
【1985年式 トヨタ スターレット Si 5ドア Vol.3】

【2】から続く

 優れた経済性を保持しながら、高いスポーティー性を持ち合わせたEP71は、当時のキャッチコピー「かッとびスターレット」として多くのファンに愛された。さらに1986年には、ターボモデルも登場。2E型にターボを装着した2E‐T型は、過給圧を2段階に調整する2モードターボシステムを採用し、ハイモードで105ps、ローモードで91psを発揮。その俊足ぶりから「韋駄天ターボ」の愛称で親しまれ、人気をさらった。

 ここに登場するEP71のオーナーは、もともとターボSが欲しかったが高価で手が出なかったため、このSiを知人から手ごろな価格で購入。当初は「仕方なく」乗っていたが、長年乗っていくうちに愛着が湧き、気がつけば所有して26年目。今では、自分が健康なうちはずっと乗っていたいと考えるほどにまで、愛情が深まったそうだ。

>>【画像18枚】 プロボックス/サクシード純正と同一品番のシフトノブなど



ダッシュボード上がトレー状になっており、実用性にも配慮していることがわかるインパネのデザイン。ターボ系のほか、SiおよびRi系には、合成革巻きのステアリングが標準装備となる。





メーターはとにかくシンプル。大型のスピードとタコを配し、それぞれの下に長方形の燃料計と水温計が備わる。オレンジ文字は、ターボ、Si/Ri系のみ。





センターコンソールにカロッツェリアのCDデッキも装着されているが、純正ラジオを取り外さないのはオーナーのこだわり。


OWNER’S VOICE


「つねに当時の状態を維持するように乗ってきたので、自分では古くなった感覚がまったくないんです」と話すオーナー。しかしEP71はコンディションの良い個体が少なく、しかも自然吸気のSiは皆無に近い。そんななかで、これだけキレイな状態を維持している個体は奇跡的。聞けば「整備は、ほぼ自分でやります」とのことで、家族のクルマのメンテナンスも行っているとか。
 今後はボディのオールペイントと製造廃止で手に入らなくなったステッカー類の作成、エンジン関係のゴム類を交換することが目標だそうだ。

1985年式 トヨタ スターレット Si 5ドア(EP71)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 3700×1590×1380
ホイールベース(mm) 2300
トレッド前/後(mm) 1385 / 1345
車両重量(kg) 750
エンジン型式 2E-ELU型
エンジン種類 直列4気筒SOHC
総排気量(cc) 1295
ボア×ストローク(mm) 73.0×77.4
圧縮比 9.5:1
最高出力(ps / rpm) 93 / 6200
最大トルク(kg-m / rpm) 11.3 / 5000
変速比 1速 3.545 / 2速 1.904 / 3速 1.310 / 4速 0.969 / 5速 0.815 / 後退 3.250
最終減速比 3.941
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット / トーションビーム
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク /
リーディングトレーリング
タイヤ 165 / 70R13(前後とも)
発売当時価格 106.0万円



初出:ハチマルヒーロー 2015年 05月号 vol.29(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1985年式 トヨタ スターレット Si 5ドア(全3記事)

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【1】【2】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : AKIO HIRANO/平野 陽

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